2010年9月11日土曜日

臆病者のための株入門

橘玲 著
2006年4月20日 第一刷

この手の本は大半が胡散臭いのだが、この本は違った。理由はいくつかある。著者の金融のプロではなく、かといって投資のプロでもないし、経済アナリストでもない立場での見解は非常に好感が持てるし、且つ分かりやすい。専門家らの主張より、はるかに真実に近いと僕には思えた。

臆病者のための億万長者入門 (文春新書)
橘 玲
文藝春秋
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僕はギャンブルは苦手、というか単に興味がない。つまり、あのスリルを味わえる嗜好が無いということ。株式投資(語弊はあるが、ここでは先物取引、デリバティブ、外国為替、などなどを含めて「株式投資」とする、強引…?)はやはり「ギャンブル」だと思う。それも非常に勝率(=配当率)が低いギャンブルだと思う。勿論これは平均で見た場合、儲かっている人も確実に存在する。

でも、パチンコや競馬、更には宝くじまでも、結局のところ胴元が儲かるように出来ている。そうでなければ、そのビジネスは崩壊するし、そこで働く人(金融系ならば多数の高額所得者)は一気に奈落の底...。

ということで、僕は胴元、すなわちここでは金融商品を扱う証券会社や銀行が儲けている仕組みを理解するまでは、株式投資というギャンブルには参加したくないと思っていた。この本のおかげで、全てとはいえないが、その仕組みの根幹は十分に理解できたと思う。「大人のゲーム」としてならば株式投資に参加したい。

さぁ、これで明日から僕も投資家」とならない僕は、やはり臆病者。もっと読んでおきたい本や、考えておきたいことが株式投資の世界にはある。しかし今はまだ、株式投資の世界よりも「自分自身という資産」の価値を高める方に時間と労力を注ぐのに忙しい。臆病者と言われようとも...。

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