2010年6月19日土曜日

Bring It All Back Home

オリジナル盤発売日:1965/3/22

こちらの出来は良いでしょ?包装パターンが分かったので、包装紙をしわくちゃにすることも少なくなった。

Subterranean Homesick Bluesアルバム Bring It All Back Home である。

買ったのは大学二年生の頃かな、初めて買った Bob Dylan のアルバムだった。既にLPレコード消滅の時代に入っていて、CDで買った。しかも 1,800円ぐらいの「Nice Priceシリーズ」(そんな軽薄なタイトルだったと思う)で、貧乏学生の僕にとってはとってもありがたかった。

なので、実は中身で買ったのではなく、値段でこれしか買えなかった、というのが事実。

一曲目の Subterranean Homesick Blues は「訳分からん曲やなぁ~」と、結構多くの人が抱くであろう感想を持った。この曲が気に入り始めると頃にはすっかり Dylanファンになっています。

最初に気にいった曲は Love Minus Zero / No LimitMr. Tambourine Man

Love Minus Zero / No Limit はあの日本のバンドが同名曲とアルバムを出していたので、反応したのはそのせいもある。勿論、日本のバンドの方がモロに影響を受けている訳でして...。

People carry roses
Make promises by the hours
My love she laughs like the flowers
Valentines can’t buy her

みんなバラを持ってきて誘うけど
あの子は花のように微笑むだけで
そう簡単にはおちないよ

この一節が一番好き。詩の解釈なんて人それぞれだけど、日本語の我々が英語のニュアンスを理解するのは容易ではないけど、それでもこれが Dylan流のラブソングだと僕は思っています。そして、美しいと思っています。

DylanがRockへ進みだした最初のアルバム みたいに評される本アルバムですが、なるほどそういう解釈も正しいのでしょう。

I ain’t gonna work on Maggie’s farm no more
もうマギーの農場でなんか働くもんか

この繰り返される2曲目の Maggie's Farm は、「あんたらが期待するフォームやプロテストソングなんて歌ってやるもんかぁ~」という Dylan の叫びにも解釈できる。

でもそんなことは僕にはどうでもよい、だって
Dylanは最初からRock
ですから。

Tom Waits の
みんなも”マギーの農場でなんか働くもんかっ”て言えば
もっと楽に生きられるのによ

というコメントを読んだことがある。僕もそう思うぞ...。

10曲目の It's Alright, Ma (I'm Only Bleeding) は、これぞDylanにしか作れない、そして歌えない、演奏できない曲。次の一節が好きです。

But even the president of the United States
Sometimes must have to stand naked
アメリカ大統領だって
時として素っ裸で立たなければならない

そして続く最後の曲  It's All over Now, Baby Blue

Strike another match, go start anew
And it's all over now, Baby Blue.
さぁ別のマッチを擦って、新しく始めようぜ
もう全てが終わったんだよ、ベイビー・ブルー

「僕はもう新しいことを始めたよ、君はどうなんだ」とDylanは歌っていると思う。次のアルバム Highway 61 Revisited でさらにDylanの楽曲は変容するのであった。Like A Rolling Stone で始まるあのアルバムです。

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