2010年10月30日土曜日

改訂版 生まれてはじめての「ニコニコ」外貨投資

山根亜希子著
2006年12月31日初版

先月、「FX (Foreign eXchange) て言葉をよく目にしますか、何ですかね?」と、ある投資関係の本を読んでいたら尋ねられた。良くは分かっていませんが、という前置きをして知っている範囲で答えた。概ね正しいとは思うのだが、相手に「やっぱり怖いですね」という不信感を与えてしまったのには少し後悔した。

生まれてはじめての「ニコニコ」外貨投資「FX」 (アスカビジネス) (アスカビジネス)
山根 亜希子
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資産運用の手段なのである程度のリスクは当たり前だとしても、その魅力を伝えられなかったのは残念。しかしながら、魅力を伝えるほどに私に知識が無かったのが本当のところ。

FXについては、ネットに膨大な情報がころがっているのだが、一気にちゃんと概念を抑えるには本の方が有効なので、適当に手に取ったのが本書。「あなたも年収1,000万円」とかいうノリの本ではなく、且つFXには女性の利用が多そうなので女性の著者に絞った。

二時間足らずで読んだ。理解のレベルは実践を踏まないと深まらないと思うが、その概念はよく分かった。魅力も分かったが、今のところはここには書かないことにする。

この数ヶ月で投資関係の本を乱読しているが、実際に投資するしないにしろ、その世界の深さにあらためて気づく。単に丁半博打的な話では勿論ないのである。数学の理論もあれば、人間行動学や心理学にも発展するところが楽しい。

本書はコラム的な要素が強いと思う。なので一気に読めたと思う。面白かったのは、「音楽家(芸術家)がチャートを読む能力に優れている」という話。

チャートの波を読むことがFXの肝で、このチャートは波動理論に基づいた波の性質を有しているなら、チャートには一定のリズムがある。チャートには「フィボナッチ数例」を使った分析法があり、「フィボナッチの黄金比」は「人間が一番美しく感じる比」なので、音楽家や建築家などの芸術家はそのチャートの美しさを読み取る能力に長けている

というお話。これを信じる信じないは、当たり前だが個人の自由なのですが、フムフムと大いに納得するお話ではある。しかし「では、芸術家のセンスが無いとチャートは読めくて、投資には強くなれないのか」という単純な疑問はどこか間違っている気がする。

別の視点から考えてみる。人間に心地よい旋律を理論的に説明できるように、美しいチャートも理論化が可能です。その結果、コンピュータを使った自動売買が実現しています。それは、実際にサービスとして存在します。そこで障害になるのが、コンピュータの自動売買に任せ切れない人間の心理。この話題はもっと面白いので、ここでは割愛。

いずれにせよ、「ニコニコ」(外貨)投資するという姿勢が、個人投資家には大切だと思うな。

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