2010年11月27日土曜日

Ladies & Gentlemen

ストーンズの1972年のライブ映像、海賊版収集家ではない僕でも知ってましたこの映像が正式版となって発売されました。いつ買った分からないVHS版を持っていますが、テープが伸び切って映像が凄いことになっていました。そもそも、そのVHS版も観た記憶がありません(本当に僕が買ったのか?)。











Exile on Main Street (「メインストリートのならず者」という邦題、結構イケテル題で好きです)というアルバムはオリジナルは1972年の作品で、近頃再パッケージで販売されて、イギリスでは何とチャート第1位となるは、「最優秀再発賞」(なんじゃそりゃ?)を受賞するわで、ストーンズ回りではなにやら70年代ブームのようです。このDVDの発売もその波に乗ったものでしょう(Exile on Main Street は映画も公開されのかな?)。

四半世紀にもなってしまう僕のストーンズファン歴ですが、実のところこの波には乗っておりません。無視している訳でもストーンズに興味がなくなった訳でもありません。ただ単に「僕の波」が「その波」と合ってないだけです。

60, 70年代の音楽は大好きで(70s Heart Beat という名前を自分のバンド付けるぐらいです)、今でも普通によく聴きます。勿論ストーンズのこの頃のアルバムも好きで、Exile on Mail Street はベストアルバム(「無人島アルバム」)です。

でもね、ストーンズは今、この現在がカッコ良いのです。バックコーラスやらのストーンズメンバー以外のサポートが多い、照明や演出が過剰と70年代ファンはおっしゃるかもしれませんが、ストーンズの演奏自体は贅肉をそぎ落として尚且つシャープになっています。元ベースのビルワイマンには悪いのですが、後任のダリルジョーンズ加入後のストーンズ音やライブの方が断然ドライブ感は増しています。楽曲も流行に流されないけど新しいストーンズサウンドが常に生み出されています。

本作品と比べるのはフェアではないですが、敢えて最新のライブ映像の Shine A Light の方を選びます。

とはいっても本作品は面白いです。あの頃のストーンズの模様をここまでクリアな映像で観れるのは喜ばしいです。高校の頃にラジオから録音した彼らのライブは、それこそカセットテープが伸びるまで聴きました。そのライブが正に70年代のものでした。そのことが直ぐに分かったのはミックテイラーのギター音。それ程に技巧的ではないフレーズだが、滑らかに続くブルースフレーズはこの頃のストーンズの特徴だと思うし、亡きブライアンジョーンズ以降から今に続くストーンズサウンドの重要な転換を担ったギタリストだと思う。

誤解を恐れずに書くと、ミックテイラーのこのギターは、実は元ストリートスライダースの蘭丸(土屋公平)です、と言われても信じるかもしれない。細かいテイストは違いますが通じるところはあります。そうとう昔に蘭丸の好きなストーンズアルバムに  Get YER YA-YA'S OUT を挙げていたのを読んだ時も納得した、「蘭丸はミックテイラーが好きなのね」と。

社会人になってやったバンドでは、本作品15曲中の5曲を演った。超有名曲は避けていたにも関わらず、5曲も演っているということはやはりこの頃の曲はアマチュアバンドにも演奏しやすかったし、魅力的な曲が多いようです。

「あぁ、ストーンズね、ワンパターンな曲で違いが分からん」は「あぁ、DUCATIね、よく壊れるでしょ」と同じような勘違い。核となる本質は変わらず、両方ともシャープに高度に変化しているのです。でも「昔のストーンズが好き」と「ベベル系のDUCATIが好き」とはちょっと違うかも...。

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