2010年12月6日月曜日

用心棒

1961年日本映画 黒澤明監督
洋題 Yojimbo
(「洋題」て言うのかな?ま、いいや、「邦題」の反対語として使います。)

英語でYojimboですよ、Bodyguard ではないのです(公開当時は Bodyguard だったようです)。世界の人が選ぶ映画ランキングでも常に上位の作品であり、この作品に影響を受けた(リメイクした)海外の有名作品も多い。これを黒澤作品の一位とする人も少なくない。

黒澤作品を観ると、いつもその作品が「七人の侍」の以前か以降のものかが気になる。これは7年後の作品で、二作前に「隠し砦の三悪人」を撮っている。そして本作の次が「椿三十郎」だもんな、凄いです...。

何度も書くしかないのだが、この頃の黒澤作品は超一級の娯楽作品、エンターテイメント性はピカイチなのです(と、全部見た訳ではないが、外れは全く期待できません!)。本作品も例外ではない。話は全く単純明快なのだが、かといって練られていない脚本ではなく、「ほぉ」と笑顔で唸るストーリー展開は楽しめる。

三船敏郎演じる用心棒がカッコ良い。ずっと変わることが無い一つの「正しいヒーロー/正義の味方像」を体現していると思う。強いのは強いのだが、ヒーローでも予想しえない事態で、ボコボコにやられたりする。

この手のヒーロー像は、「ダーティ・ハリー」のイーストウッドよりも三船敏郎の用心棒が、当たり前だが日本人の私にはシックリくる。「あばよっ」てな具合にカッコ良く立ち去ってみたいものです。勿論イーストウッドが影響を受けたのは「世界のミフネ」の方であったのは言うまでもない。

あ!?違うかも知れない。外国のサムライファン(日本にはちょっと存在しない感じの人たち)の存在を考えると、実は世界的にはミフネの方がイーストウッドに勝ってしまうかもしれない。まぁ、どっちでも良いですね。どっちもカッコ良いので。

PS
映画の終盤、三船演じる用心棒が療養中の隠れ小屋で、舞っている枯葉を投げた出刃包丁で突きさすシーンは編集ワザですよね? でもクールな映像で、「おぉっ!」と唸ってしまった。

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