2015年9月27日日曜日

甲斐バンド日比谷野音 Live 2014

高いな客の年齢層...、というツッコミは後で書く。

2014年8月30日の日比谷野外音楽堂のライブDVDを観た。時系列的には11月15日「甲斐バンドシンフォニー」の前の公演。「40周年のツアーファイナル」とのことだが、「活動期間は40周年か?」というツッコミは無視する。「バンド誕生から40年記念」が正確。

RCサクセションの野音」ほどには「甲斐バンドの野音」は印象がない。過去に野音でも演っているかもしれないが、正直な感想だ。とはいえ、タイトなバンド演奏は素晴らしかった。ガキの頃に聞きすぎた甲斐バンドなので、各曲についついコメントしたくなる。
さて、野外なので、嫌が応にも年齢層の高い観客の存在に気づく。(行ったことはないが)「ディナーショー」で見かけそうな方々もおられる。「二の腕がブラブラ」と、実際には見えないが、そんな腕のご婦人らがどうしても気になる。「早く暗くならないかなぁ〜」と、序盤の素晴らしい選曲と演奏に引き込まれながらも思ってしまった、時折聞こえる「 カイぃ〜」という野太い野郎どもの声に笑顔しながら...。


全曲感想

以下、別の作業をしながら観た感想を記す。序盤は他の作業は手につかないほど興奮して観たが、その後の多くの曲は、バックグラウンドミュージックとなった。時々、作業を止めながら「おぉ、松藤先生エレキギター持っちょる...」とか言いながら。

とはいえ、バンドの演奏は凄く良かった。一郎のギターの冴えも良いし、甲斐のボーカルも良い。幅広い選曲も評価したい。

#1 ブライトン・ロック
 野外ということもあり、1983年の「BIG GIG」を思い出す。一郎のギターは「黒のギブソンES」だ、「メインギター変わったのかな?」と思ったが違うようだ...。

#2 ランデヴー
 どんなライブでも二曲目は重要で、その後のライブの雰囲気を決めると思っている。この選曲は大賛成。この曲は、ずっと甲斐バンドの中で好きな曲の上位だ。スタジオ録音では妹尾隆一郎のブルースハープだが、今回初めて甲斐のハーブをイントロで聴けた。もっと吹いて欲しかった感じだ。妹尾のサウンドまでは期待しないが、この曲でブルースハーブはそれほど効果的なのだ。

#3 港からやってきた女
 これが3曲かぁ〜、1曲目から好きな曲の連続だな。昔だったら、ライブ終盤の曲順てな感じだが、とても新鮮だ。この曲のテーマは The Rolling Stones の「Honky Tonk Women」なのだが、終盤の「バイバイ、 フーッ!」のかけ声は「Brown Sugar」じゃないかと勝手に思っている。

#4 らせん階段
 この辺で「Blue Letter」とかメロー?でキャッチー?な路線に行くと予想したが裏切られた。相変わらず「ロック」な「らせん階段」で良い。あれ?ドラムを叩いていたはずの松藤がアコギ弾いてる。この辺で休憩か? ツインドラムで合わせるのは難しい曲なのか?(笑)

#5 そばかすの天使
 来ました「昭和な曲」。悪くないのだが、少々アレンジに疑問だ、「そりゃ『東京の一夜』のフレーズですやん」とか。更によろしくないのは、「チャッチャッラ、ララ〜、チャラララ〜」のフレーズが聞こえないこと。

#6 GOLD
 良いね〜、あんまりライブでは聞かない曲で新鮮だ。アルバム「GOLD」自体は非常に優れている作品。甲斐バンドとしては「明るい雰囲気のアルバム」だと思うが、良いですよ、名盤です。

#7 ビューティフルエネルギー
 あぁ、そろそろ、ポップ路線の選曲か?それよりも、松藤先生は相変わらず1番から歌わず2番から。悲しいかな、甲斐との声量の差を感じてしまった。でも、相変わらずの「アイドル声」の松藤ボーカルでした。

#8 Blood in the Street
 「まぁ、良い曲じゃないの」という感じ。「漂泊者(アウトロー)」的な「毒」はこの曲にはない。

#9 ランナウェイ・ブルース
 初めて聞く曲。まぁ、ブルースではないね...。

#10 メモリーグラス
 堀江淳じゃないよ「あつし」でもないよ...、スミマセン...。

 甲斐バンドを初めて聞いたアルバムはベスト版「甲斐バンドストーリー」(現在のとは若干収録曲が違う)で、この曲はそこに収録されていた。「HERO」なんかより、ずっと好きになった。意味不明に「氷のくちびる」とかぶる曲と解釈していたが、「氷のくちびる」よりは頻繁には取り上げられなかった「不遇の名曲」と勝手に解釈。

 この曲が、このライブで最も印象的な曲になった。俺って「昭和か」?

#11 バス通り
 甲斐バンドのライブで聞くのは初めてだと思う。「懐メロ感満載」てな感じだ、ライブで演ってもイマイチだな...。

#12 裏切りの街角
 予想通りの曲順。個人的には、シングルB面の「薔薇色の人生」だったら「うぉ〜っ!」となったはずだが、それはマニアック過ぎて無理だね(笑)次の曲は「かりそめのスイング」を期待するが、多分そうはならないだろう...。

#13 安奈 2012
 案の定、そうはならなかった。

 前回初めて聞いたが、相変わらず Sting の「Fortress Around Your Heart」的なアレンジが気になる、面白みはない。ここまでの3曲は、特にライブで聞きたい曲ではないが、良い曲であることは認める。「安奈」も「歌謡曲の名曲」として残るでしょうね。私には「安奈似」の「街灯」の方が名曲ですが(笑)

#14 グルーピー
 おぉ、松藤先生のフルボーカル、しかも「グルーピー」だって。名盤「マイ・ジェネレーション」の最後から二番目の曲。「人は誰もが星を...」の「熱狂(ステージ)」の前の曲。

#15 この夜にさよなら
 甲斐のソロライブでは聞いたことがあるが、甲斐バンドでの演奏は初めて聞く。

 大学生の頃、この曲を聞いた同じ軽音部の奴から「甲斐よしひろは天才やな」と言われた。そんな彼に「CCR の Someday Never Come のパクリやけどな...」と教えてあげると、彼は絶句してしまった。「でも、パクリでも名曲になってる」とフォローして、二人して納得した。そんな学生の頃、私の方ではこの曲を「パクって」別の歌詞で弾き語って遊んだものだ。

#16 地下室のメロディー
 全体的に「映画の雰囲気満載」のアルバム「地下室のメロディー」のタイトル曲。バンドが「大人になった」時期だと勝手に解釈している。レゲェ的なリズムがスリリングさを醸し出している。

#17 氷のくちびる
 やっぱり演るのね「ホテルカリフォルニア」(笑)

ライブも終盤に近づき、そろそろ残り曲を予想してしまう。この後は「ポップコーンをほおばって」か「翼あるもの」かな? 曲順は良いとしても「観覧車」を期待する俺がいます。

#18 ポップコーンをほおばって
 選曲順、予想的中(笑)個人的には「黒澤フィルムスタジオ」での演奏がベストなのだが、今回のも良い。一郎の「ピートタウンゼント・ストローク」も見れたしね。

#19 翼あるもの
 やっぱりこの曲順ですね。エレキギターを持って一人で弾き語ると気分スッキリする曲。ここでの観客も歌ってるのが聞こえる、彼らも気分スッキリしたことでしょう。
 
#20 漂流者(アウトロー)
 「『漂白剤(ハイター)』ではございません」と、長年抱いていた妄想をついに書いてしまった...。そんな「茶化し」も吹き飛ぶ「破壊的な曲」、「三つ数えろ」がもっと暴力的になったのがこの曲。強烈なギターリフとソロ、亡きオリジナルギタリスト大森さんのことを想った。そして「誰か俺に愛をくれよ」の歌詞、この曲こそ「甲斐よしひろは天才」と思ったものだ。

#21 風の中の火のように
 「KAI FIVE の曲じゃね?」と突っ込むのは俺だけか? 有名な曲らしいが、聞いた記憶はほとんどない。

#22 HERO(ヒーローになる時、それは今)」
 「銀幕の中、泣き顔のジェームス・ディーンのように」の歌詞が好きだが、今時「銀幕」も「ジェームス・ディーンのように」の表現はどれほど有効かは分からない。とはいえ、こんな歌詞が描く情景は永遠だと思いたい。

#23 観覧車 '82
 「安奈 2012」とか意味不明だが、この「'82」の方はよく分かる。元はアルバム「破れたハートを売り物に」のB面(死語だな...)の最後から二曲目に収録された曲。そしてラストの「冷たい愛情」に続く流れが好きだった。そんな「観覧車」が次のアルバム「虜 TORIKO」に「観覧車'82」として収録された。その後のライブでは「観覧車'82」のアレンジで演奏された(と思う)。

 この「観覧車」、東京で仕事していた頃に同僚の結婚式でギターで弾き語った。ちゃんとした式は挙げないという二人のために歌いたくなった。そしてその日は「雨の日」だった。

#24 破れたハートを売り物に
 前回も書いたが、甲斐バンドの中では異色の曲だと思っている。「甲斐バンドが変わっていく」と、リアルタイムにこのアルバムを聞いたガキの頃、不安になった のを覚えている。もう甲斐バンドは「"そばかすの天使" じゃないんだ」、という風に。

#25 100万$ナイト
 やっぱりラスト曲なのかな...。「変化を恐れない」とMCした甲斐よしひろだが、この曲をラストにしないライブはあり得ないのかな? これは決して非難ではない。これをラストにする選曲が「変わらないな」と思ってしまうのだ、良いにつけ悪いにつけね。


甲斐バンドは「ノスタルジーバンド」?

ここまで色々と思い出して楽しみながら書いた。

そしてふと気付いた。「きんぽうげ」を演らなかったことを。#15の「この夜にさよなら」の後に「きんぽうげ」があっても良かったのではと思う。まぁ「100万$ナイト」とは扱いが違う「きんぽうげ」てことだね(笑)

そんな今の甲斐バンドに期待することは前回投稿の最後に書いたので、もうここには書かない。ノスタルジーだけでは満足しないファン も、いることを言いたかっただけ。まぁ、ミュージシャンに次のアクションを要望しないのが私の姿勢なので、これ以上は何とも言えない。

今月、Keith Richards は23年振りにソロアバムを出した。来年 2016年に The Rolling Stones もニューアルバムを作るような Stones メンバーからのコメントも読んだ。そして Stones の場合、ニューアルバム後のツアーを期待するし、実際やってくれる。今の甲斐バンドに期待するのは、そんなことなのだ。Stones と比較はできないが、「ロックバンドとしての鮮度」とはそいうことだと思う。甲斐バンドが「**年記念」とかのノスタルジーバンドではないことを祈るだけだが、違ってたら諦めるだけのこと。

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