いつの頃からか、「おしゃれだね」は「相手を見下す」表現だと思っている。「あれ、おしゃれしてどこ行くの?」なんていうのもそうだ、そう発してる本人に悪意はないにせよ、「相手を見下している」ように聞こえる。私には「おしゃれな人」=「ヒマな人」という印象しかない。
「空気を読む」狭い世界観の人々
雑誌「GOETHE」2011年4月号から2015年9月号掲載のエッセイをまとめたもの。
「あとがきに代えて 小さな経済圏について」から
「空気を読む」が意味するところの「空気」を読めなかった。
という著者だが、私も同じようなものだった。
5年以上ほど前に、職場の上司に「阿吽の呼吸のダメさ」を話したが、全くの「暖簾に腕押し」で私の主張を理解できないようだった。理解できなければ質問すれば良いのに、そんなことすらせず、私に聞こえる声でボソボソ「阿吽の呼吸は大事」みたいなことを言って反論した。反論するならちゃんとしろよ、と呆れたが放っておいた。
これが「阿吽の呼吸」「空気を読む」を期待する人たちの典型と思っている。彼らに共通点は多い。この上司のように「質問できない」「反論しない」も一つ。
そして「阿吽の呼吸」と「空気を読む」には、著者が指摘するように
「『みんなが』こう思っているに違いない」という思い込みや希望的観測
注:本文では「みんなが」の箇所は別の言葉です。
著者も重要視する「コミュニケーション」「コミュニテイ」は、communication, community と commune を語源とする単語だと思うが、「阿吽の呼吸」も「空気を読む」もコミュニケーションを拒絶する行為としか思えない。そこに良好な「コミュニテイ」など成立するはずはないのだ。
「世界のバラダイムが変わってしまっている」(「オールドテロリスト」より)のに、日本という国だけに拘ることは「精神的鎖国状態」ということは、このブログで何度も書いた。ただ、小さくとも、信頼の上に成り立つ「コミュニテイ」はそれはそれで理想だと思う。
communication は「信頼を得る努力」であって、良好な community を形成するのに不可欠なのだ。世間体や社会性を求めのは community ではなく、それは「society 社会」という気がする。
Oxford Learner's Dictionaries の commune の定義が興味深い
commune a group of people who live together and share responsibilities, possessions, etc.
「share responsibility 責任の共有」とある。
これもエッセイ?
本書を紹介したJMM の配信メールには、冒頭の「おしゃれと無縁に生きる」が(多分)丸ごと入っていた。その内容に共感して読もうと思っていた。著者のエッセイは「逃げる中高年、欲望のない若者たち」以来だが、本書は最も共感したエッセイ集かもしれない。
先日「オールドテロリスト」をかなり楽しんで読んだせいかもしれない。本エッセイの執筆中に「オールドテロリスト」を執筆していたと思われるので、余計にメッセージがクリアに伝わった。
私がこうしてブログ投稿しているのもエッセイといえばエッセイ。村上龍と違って、私は職業作家ではないし、このブログで収入を得ている訳でもない。自分の知識の整理が目的だ。加えて、インターネットの情報から助けられているので、逆に私からも情報を発信して、誰かの役に立ててればとの願いもある。
とはいえ、思ってもみないこと、平たく言えば「人気取り」みたいなことは書かない。というか書けない。理由は単純で「長期間つじつまを合わせることができない」から。私とは別の人格を作って、その人格で情報を発信することなんて不可能。というか、そんなこと超面倒臭い。それではサクサクと自由に書けないのだ。
村上龍のエッセイで常に感じるのは「正直だな」ということ。「鋭い」のも勿論だが、多面的な物事の見方と表現には「あはは、なるほどね」と楽しんでいる。
著者の主張が「正しい/誤っている」というレベルの評価はどうでもよい。仮に「誤っている」と思ったとしても、それは「あなたの考えとは違う」ということでしょ? 違ってもよいのでは?
宮藤官九郎の「俺だって子供だ!」からエッセイ続きだが、実はエッセイを読むのは得意ではない。面白いエッセイ集があるのは知っているのだが、「短い面白い話」を続けて読むと消化が追いつかないのだ。小説や専門書など、ある程度の長さで繋がりのある話の方が楽かもしれない。まぁ、エッセイを「繋がりのある話」として読めば良いのかもね。出来るかな...? (^^)
私は「おしゃれ」なんて考えたことがないが、「(自分なりに)カッコよく生きたい」とは思っている。おしゃれとは無縁です。ヒマじゃないしね (^^)v


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