2015年10月26日月曜日

ベイズの基礎:Controlled Experiment の3原則

課題20-1 Controlled Experiment の重要性 からの続き。

前回 controlled experiment の重要性を取り上げた。controlled experiment の原則には次の3
つがある
  1. comparison 比較
  2. randomization 無作為抽出
  3. blindness 「目隠し」

1番目は前回取り上げた「プログラム参加者と不参加者との比較」。


Activity 20-2: Pet Therapy

課題:ペットを飼うことは治療行為として有効かどうか調べる。ここでは、心臓病患者を対象に、ペットの有無で病気の改善の違いがあるか調べた。大病院の心臓病患者を対象に、無作為抽出したサンプルを1年間追跡調査した。その結果、ペットを飼っている患者の94%が生存し、ペットを飼っていない方は64%の生存率であった。

この実験では

 説明変数 :ペットを飼っているか否か
 被説明変数:生存率

を想定している。

ペットを飼っているグループとそうでないグループで比較しているので、1番目の原則は満たしているが、この実験結果から「ペットを飼うのは治療に有効」とはならない。理由としては、患者がペットを飼っているのは本人の意思によるもので、そもそもペットを自発的に飼う人は、そうでない人に比べて健康である可能性が高い。

これが「controlled experiment の3原則」 の2番目「randomization 無作為抽出」。

この実験の誤りは、無作為抽出する以前に「ペットを飼っている = より健康である可能性が高い」という偏りが含まれている点にある。つまり、無作為ではないということ。

テキストには実験の改善方法は紹介されていないが、「無作為にペットを飼ってない患者を選び、ペットを飼わせたグループとそうでないグループで結果を比較」を考えてみた。しかし、それでもシックリこない。「患者に強制的にペット飼わせることができるのか?」という倫理上の問題も気になる、「ペット嫌い」の人もいるからだ。

難しいね。以前から「ペットは患者のケアに役立つ」という安易なレポートを見るたびに違和感があった。「かわいい動物に癒されない人はいない」という決めつけだ。あまりにも安直過ぎる。

「犬好きには悪い人はいない」て相当**な発言だね...。

Activity 20-3: Vitamin C and Cold Resistance

課題:ビタミンCの定期接種は風邪にかかりにくくするのか調べた。ビタミンCを与えるグループと与えないグループに分けて、この 2 つのグループに無作為に選んだ人を割り当てた。ある冬の期間、2 グループの健康状態をモニターしたところ、ビタミンCを接種したグループの 46% が風邪をひかなかった、もう一方のグループでは 14% が風邪をひかなかったという結果になった。

この実験では想定するのは

 説明変数 :ビタミンCを接種したか否か
 被説明変数:風邪をひかない確率

controlled experiment 3原則」の「比較」は満たしている。「無作為抽出」の点でも悪くなさそうだが、その後に問題がある。何らかの薬を投与された人は、投与されない方に比べて、健康上の改善を期待する。そのため、薬の効果以上の結果を出す可能性がある。いわゆる「placebo effect プラシーボ効果」。

この課題では、ビタミンCを投与しなかったグループにも、偽薬("sugar pill")を投与する必要がある。これが「controlled experiment 原則」の3番目「blindness 目隠し」。更に、実験者もどちらのグループが偽薬なのか否かを知らない "double-blind" も有効で、意識的にせよ無意識的にせよ、実験者の偏見排除が期待できる。

課題20-4 Clinical Trial(ノーブラ万歳?) に続く。

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