どんなにお金が あったって
今より幸せに なれるはずがない
宝くじは買わない だって僕は
お金で買えないものをもらったんだ
By 忌野清志郎
例 4.22:米国女性が 2 度目の一等宝くじ
この報道によれば、この出来事は 200,000,000,000,000 (20 億 の 10 万倍) 回に 1 回の確率、だそうです。しかしながら、これも誤り、嘘です。
この 20 年間の米国宝くじのデータをもとにすると
一週間の宝くじ販売枚数:120,000,000 (120 millin)
ある週で一等を引く確率:1/7,000,000 (one in 7 million)
一週間で宝くじ人の数 :60,000,000 (60 millin)
この 6 千万人(60 million)の各人が 20 年間で買った宝くじの枚数を 1,000 とする。以上の条件で、ある人が一等を 2 度引く確率は
P(one player wins twice)
= Binominal(n = 1000, r = 2, p = 1/7 million)
= 1000 C 2 (1/7 million)2 (1 - 1/7 million)998
= 499500 (1/7 million)2 (1 - 1/7 million)998
> choose(1000,2)*(1/(7*10^6))^2*(1-1/(7*10^6))^998
[1] 1.019242e-08
1.02 × 10-8 、約 102,000,000(1 億 2 千万)回に 1 回という低い確率。しかし、これは「どんな人」の確率ではない。any player ではなく one player なのだ。
以下が、ここでの重要な考え方
n 回試行で、確率が p の出来事が、少なくとも 1 回起こる確率
一度も起こらない確率は (1 - p)n 、よって求める確率は 1 - (1 - p)n
先に求めた P(one player wins twice) = 1.02 × 10-8 は「ある一人の確率」なので、20 年間で宝くじを買った 60 million の人のうちで 誰かが 2 度一等を 引かない 確率は
(1 - 1.02 × 10-8)60,000,000 = 0.5422653
よって、求める確率は
> 1 - (1 - 1.02 * 10^-8)^60000000
[1] 0.4577347
今回のように確率が計算できるに越したことはないが、概算でも構わない。そして「any person か one person か」等の、確率の限定具合を正確に把握することは、極めて重要だ。
とはいえ、確率を計算しないまでも、センセーショナルな数字を持ち出している場合、誤った内容とみてよいだろう。大抵は、内容的に嘘、もしくは「そりゃ当たり前でしょ?」という主張に過ぎない。
「全米が涙した」とかいう表現が「論外」なのはいうまでもない。

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