The Platform 監督:Galder Gaztelu-Urrutia 脚本:David Desola, Pedro Rivero 公開:2019年11月8日 (Spain), 2020月3月20日 (Netflix) 邦題:プラットフォーム |
知人が本作を見たとのことで興味をもった。そして既に二度観た。二度観たのは面白いからだが、もう一つの理由は末尾に記す。
二度目を観てから読んだ Wikipeida によれば、2019年に本作は次を受賞している:
次は本作の Wikipedia 冒頭:
The Platform (Spanish: El hoyo, transl. The Hole) is a 2019 Spanish social science fiction-horror film directed by Galder Gaztelu-Urrutia.
social science fiction は日本語では「社会派SF」らしいが、英語の方も日本語の方も、この単語に馴染みがないのは、私が SF本を好んで読まないためかもしれない。とはいえSF映画は見る。なのでプロットが分かると、本作を通して感じたのは dystopia「ディストピア」。dystopian fiction と social science fiction の区別は知らないが、似てる気はする。
次の監督の言葉に納得する(日本語訳 by りんだ):
Galder Gaztelu-Urrutia says the film's key message is that "humanity will have to move towards the fair distribution of wealth", with an exploration of the importance of individual initiative in driving political change that critiques both capitalism and socialism.
監督 Galder Gaztelu-Urrutia 曰く「人類は富の公平な分配に向かわなければならない」、これが本作の主要なメッセージであり、資本主義、社会主義の両方を批評する政治的変化を促す、個々人の自発性の重要性を探った。
社会問題の解決に政治だけに期待できない。結局のところ「個々人の自発的な行動」が政治も動かすし、社会も動かす。そう信じたいとも思う。
この登場人物の名前が "Miharu" と気づいたのは二度目に観た時。
日本語の「見張る」から名付けられたそうだ:Alexandra Masangkay as Miharu, named after 見張る, which means "to guard, to watch over, to open one’s eyes wide" in Japanese.
本作はスペイン語作品なのだが、私は英語音声を使った。ところが英語字幕が音声と異なった翻訳、英語字幕は英語音声の transcript を使っていないのだろう。このため映画序盤は混乱し、物語に没頭できなかった。それでも作品中盤ごろには、英語音声だけで理解できるようになった。これが二度観た理由で、二度はほぼ英語音声だけを使った。
異様なほどリアルでグロテスクな映像や台詞が多い本作だが、不快感はそれほどなかった。むしろ、ユーモアさえ感じたのは、現実にあり得ることだからかもしれない。また、不快さを感じさせない工夫もされてると思う。例えば、恐怖や怒りで叫ぶシーンの多くで、その叫びをカットし、代わり「表情」で語らせてる気がする。
本作は、一級の娯楽作品としても観れるし、深い社会ドラマとしても観れる。
0 件のコメント:
コメントを投稿