| それがぼくには楽しかったから 全世界を巻き込んだリナックス革命の真実 著者:リーナス・トーバルズ、デイビッド・ダイヤモンド 翻訳:風見潤、監修:中島洋 発行:2001年5月10日初版 原書:Just for Fun: The Story of an Accidental Revolutionary |
公私にわたって最も使ってる OS は Unix / Linuxで、Mac OSも「根本は Unix」、ゲイツOSを使わないのでそうなるのは当然。そんな Linux との出会いは正確には忘れたが、強烈な印象を残した出来事がある。入社3年目あたりの頃、某大手放送局向けの「Motif 化」」の案件に開発リーダーをしていたのだが、その地方放送局でシステムの現地リリースをした際:
放送局の人:(Linux 端末を見せて)Linux はこんなにサクサク動くのに、Solaris は何で遅いんですか?
衝撃だった。返す言葉もなかった。苦し紛れに「Motif が重いんですよ」と発して逃げた。
その後、個人的に Linux をやり始めた。つまり、私個人のラップトップ(多分 Toshiba Dynabook)に、何度もLinux のインストールを試みた。X Window の設定(GUIのこと)で毎回苦労した記憶しかないが、ここでやったことが、後々も役に立ったのは間違いない。
本書を読む前、Linus Torvalds のことは断片的に知ってるぐらいで、恐らく誤解してる点は多いと思っていた。例えば「怒りっぽい」とか...。それらの誤解は、本書で完全に無くなった。2001年出版ですでに四半世紀が経っているが、「オープンソースの誕生と歴史」には重要な一冊だろう。
次は、多くの人が抱く疑問だろう:
オープンソースというジグソーパズルの中で、一番理解されていないピースの一つは、どうしてこんなに大勢のプログラマーが、まったくの無報酬で働こうとするのかってことだろう。P. 334
その「答え」は本書を読んで頂くとして、Bill Gates は今はどう思ってるか知らないが、以下のような発言をしたのは事実:
ビル・ゲイツにはこのことが理解できないようだ。彼はいま、1967年に自分が発した不愉快な修辞疑問文にバツの悪い思いをしているだろうか?彼はオープンソース・プログラマーたちへの手紙に、こう書いたのだ - 「あなた方がやっているのは、優れたソフトウェア作りの妨げになることです。まったくの報酬なしで、プロの仕事をする余裕なんて、いったいどこの誰にあるんですか?」P.335
この発言は Hackers: Heroes of the Computer Revolution でも読んだ、「Gates らしい」し、その後の Microsoft 社のやり方(今も大して変わってない)と何ら矛盾しない。
読後、久しぶりにこの動画を見た。本のままの Linus である。自分は「visionary(「先見の明がある」)な人ではない」という発言が印象的。私も同感で、特に日本語で「ビジョナリー」とか見聞きする度に「眉唾だなぁ」と多少なりとも虫唾が走る(なので、日本語の記事など避けてるのだろう)。
Linus は私と同様に「ハッカー」という言葉が「褒め言葉」でなくなった時代のエンジニア。それでもなお「ハッカーという言葉に惹かれる」という意味でも、私は Linus に共感する点は多い。

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