2026年2月17日火曜日

ニッポン沈没


ニッポン沈没
著者:斎藤美奈子
発行:2015年10月20日初版

「はじめに 沈没しそうな船の上で」から:
21世紀、特に2010年代の日本を特徴づけるキーワードを3つあげろといわれたら、あなたは何を選ぶだろう
私の頭にパッと浮かんだのは次の3つだ。
戦争、原発、経済格差(ああ、もう、なんて暗いんだ)。
(略)
本書は2010年8月から2015年6月まで、話題の本を読みながら、同時代に目を凝らした記録である。船が制御困難に陥った原因、あるいは沈没を回避する方法を、ともに考えていただければと思う。

時事的なキーワードならば私も同様に「戦争、原発、経済格差」は確かに浮かぶかもしれないが、既に10年以上前のことなので記憶は定かではない。まだ、多少はテレビを見ていた頃で、時事ネタも一般常識レベルでは知っていた(はず)。これ以降ぐらいから、テレビは一才見なくなった。

次は2015年6月に投稿したブログの一例:


つまり、ほぼ仕事はせずに、統計学やデータ分析関連の本を読み漁っていた時期。5年以上続いたそんな時期の真っ只中が、本書が対象としてる時期でもある。「最近の出来事に対する斎藤美奈子の見解を知りたい」との欲もあるが、10年遅れでこうやって知るのも悪くない、かなり冷静に読める。そして「人って歴史に学ばないだなー」と改めて思う。

ここでは、印象に深かったものをいくつか取り上げる。

余計なお世話の「無縁社会」P.28 
逆にいえば、NHKが憂える「無縁社会」とは、ヨーロッパ型の社会福祉が未整備なことのツケ、単身世帯が増えているのに制度が家族中心で組み立てられていることから来る政策の歪みにほかならない。NHK 取材班のようにいたずらに嘆いたところで、何の解決にもならないのだ。P.32 
NHK がいう「無縁社会の恐怖」は、幸せなご家庭で育ったスタッフの貧しい発想、あまりにも単純な死生観に基づいているとしか思えないのだ。P.33

「いらずらに嘆く」報道って今も大して変わってない気がする(見てないから知らんけど)。そして「貧しい/単純な発想」もしかり。テレビの「本当の役割」を垣間見る気がする。

新聞各紙「特定秘密保護法成立」の伝え方 P.194 
当時の朝日新聞を調べてみると、(略)12月16日の一面トップにはさすがに「改正教育基本法、成立/「個」から「公」重視へ 国家色強まる恐れ」という見出しが立ったが、改正案が通った後に「国家色強まる恐れ」とかいわれても腹が立つだけ。
だったらもっと早くいえよ!(決まってからじゃ遅いだろ!)
新聞への不信がさらに深まった瞬間だった。P.195

そうなんだよ「決まってからじゃ遅いだろ!」なんだよ。ただ私は「(日本の)新聞てそんなもん」と決めつけています。

ところで「特定秘密保護法」によってその後、何らかの「事件」があったとは思えない。この法律自体は「不気味」とは思うが、日本では「国民感情が許さないから運用が抑制される」ケースが多い気がする。ただ、今後はどうなるか「やはり不気味」ではある。

ヘイト・スピーチの意味、わかってる? P.214 
だからさあ、ヘイト・スピーチは「嫌いなものを嫌いと言う」ことじゃないんだってば。ヘイト・スピーチは「マイノリティに対する攻撃」だって、いってんじゃんよ。P.218

例えば:
 ・あの国嫌い
 ・あの文化苦手
 ・あの人たちムカつく

これらは hate speech ではありません。

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