前作:SOSの猿 次作:バイバイ、ブラックバード
| オー!ファーザー 著者:伊坂幸太郎 発行:2013年7月1日初版(単行本 2010年3月) |
本書は、主に通勤電車で読んだため、かなり細切れに読んで、読了までいつもより時間がかかった。なので、読み方に「リズム感がなかった」かもしれない。「リズムよくなりかけた頃に電車から下車」の繰り返しだった。
あれー、今回とは違うなー(笑)今回は、かなり「リズムよく読めた」のは、やはり通勤電車で読んだのがよくなかったのか?
次は「あとがき」から:
当時、(略)書き上げた際に、「何かが足りなかったのではないか」という思いがありました。(略)物語があまりに自分の得意な要素やパターンで作り上げられているため、挑戦が足りなかったのではないか、と感じずにはいられませんでした。P.544
本書では「布石」のような出来事がかなり沢山ある印象で、しかもそれらの布石はの多くが終盤まで「放置」されている感じで、「オチはつくのかな?」と心配になるほど。再読なのに、完全に忘れてる私には都合が良いのだが(ただし「不登校の理由」だけは記憶していた)。これだけ面白い小説にも関わらず「挑戦が足りなかった」と疑問視する著者には嬉しくなる。そんな著者だからこそ、現在になっても新作を書き続けられているのかもしれない。
これも「あとがき」から:
そして、その頃からちょうど僕自身の中で「別のタイプの物語を書かなくてはならない」という思いが強くなり、今までとは少し違う小説を創りはじめることを決めていました。あまり好きな表現ではないのですが、簡単に言ってしまうと、その次の、『ゴールデンスランバー』からが第二期と呼べるのかもしれません。P.545
確かにある作品から「あれ、スタイルが変わってきた?」との印象はあるが、著者が言うように「特定の作品からが第二期」という印象はない。「徐々に変化していった」という方が私には納得がいく。
本作は「父親が4人いる」という現実ではありえない、小説ならでは物語なのだが、「家族とは何か」を、理想的かもしれないが、表現している作品だと思う。
親や大人たちが「子供を導く」は「幻想」だと思ってる私には痛快な台詞:
「あのな、大人の役割は、生意気なガキの前に立ち塞がることなんだよ。煩わしいくらいに、進路の邪魔をすることなんだよ」P.165
ある意味「導いている」のかもしれないが、それは「直接的ではない」ことの方が多い。そんな私は「反面教師」で学んだことの方が多い(笑)

0 件のコメント:
コメントを投稿