2026年8月16日日曜日

(再読)マリアビートル

 
マリアビートル

著者:伊坂幸太郎
発行:2013年9月25日初版(単行本 2010年9月)
2019年9月に初めて読んで、その後に英訳版の Bullet Train を読んで映画化された Bullet Train を観た。なので今回の再読は、多くを覚えていて、それほど楽しめないだろうと想定した。

嬉しいことに想定とは違った。さすがにいつもの再読よりはストーリーを覚えていた、登場人物はかなり明確に覚えいたが、それでも、かなり楽しく読んだ。著者も狙ったのかもしれないが、新幹線の疾走感と「読みごごち」が重なるようで、読んでいて「気持ちが良い」と感じるほど。

文庫本の裏に:
小説は、ついにここまでやってきた。映画やマンガ、あらゆるジャンルのエンターテインメントを追い抜く、娯楽小説の到達点!
通常は本の「帯」などに書かれた宣伝文句には同意することはないのだが、これには同意する。「本を読むこと」については、前回の読後の投稿に書いたが、改めて本でしか味わえない楽しみがあることを痛感する。

今回の発見は、本作とグラスホッパーとのつながり。解説等では「グラスホッパーの続編」とあったりするが、続編の意識では読んでなかったが、今回はかなり意識した。そこで、思ったのが

グラスホッパーマリアビートル777 トリプルセブン
の映像化

できれば、配信ドラマでシーズン3に分けて欲しいが、三作の映画化でも良い。

そう強く思ったのは、今回再読してすぐに、映画 Bullet Train を観たが、私の期待する マリアビートル ではない。映画は「ハリウッド的」ではあるが、本来の原作の「味」は薄れている。ドラマ "Lessons in Chemistry" の投稿に書いたが、期待するのは「適切な adaptation」。

私にとっての伊坂作品の「適切な adaptation」とは「悪の描き方」。ここでは詳細は割愛するが、伊坂作品の面白さの一つに「悪」があるのは間違いない。それは大なり小なりの「悪」で、人によっては「悪ではない悪」。

日本を舞台に、日本人のキャストで、そして何より、伊坂幸太郎が描くあの奇妙な「悪」の映像化、そんな adaptation を期待したい。

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