2026年8月15日土曜日

Lessons in Chemistry

Lessons in Chemistry

原作:Lessons in Chemistry by Bonnie Garmus
監督:Sarah Adina Smith, Bert & Bertie, Millicent Shelton, Tara Miele
公開:Apple TV+, 2023年10月13日 - 11月22日


原作の日本語訳『化学の授業をはじめます』を読んだ時に違和感、つまり「日本語であることの違和感」を、このドラマでは当然だが感じなくて、期待以上に面白かった。

原書で読んだとしても、映像化されると大抵は原作の方が面白いのだが、本作は「どちらも良い」ぐらいに映像化に成功してると思う。8話で構成される「ミニシリーズ」の形体も良かったのかもしれない。原作の根幹は残しながら、原作にある魅力を、映像でコンパクトに表現されてるのも良い。

ここで映像化にあたり、「脚色」という言葉を使うか悩んだ。

確かに本作は「原作を脚色して作られている」とは言えるのだが、そうなると「原作をかなり変えてる」印象を与えるような気がしてしまう。英語では原作からの映像化は adaptation、私の印象として「脚色」より adaptation はもっと「中立的」なイメージ。

ネタバレはしたくないが、例えばこのシーン:
こんなセリフは原作にはないが、個人的にはかなり好きなシーンだ。

以前は、原作本の映像化は好みではなかったが、昨今の映像化はかなり上手い作りになってるのが増えた印象がある。ネット配信という、比較的「自由な作品づくりの場」が増えたことも一因かもしれない。

そいういえば、私が観たヒッチコック作品の多くは、原作本の映像化なんだよな。しかも原作から変えてる点も多い。

原作に忠実なら良いわけではない。以前、苦労して読んだ『ハリー・ポッター』を映画で観たら、あまりに原作に忠実で、逆に見る気をなくしたことがある。原作から何を残し、何を変えるか。その加減が adaptation の面白さなのかもしれない。Lessons in Chemistry は、その adaptation が上手い。

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