2016年1月4日月曜日

The Martian (2015 US Movie)

監督:Ridley Scott
脚本:Drew Goddard
原作:The Martian by Andy Weir
公開:2015年10月2日US, 2016年2月5日JPN
邦題:オデッセイ

大晦日の夜に観る予定だったが、観たのは 日後の 1月2日の夜、そして 2 度目は昨夜。原作を楽しんで読み、監督が Ridley Scott ということで大いに期待したが、その期待を裏切らない出来だった。宇宙への興味が増しているので、その点でも楽しかった。
それでも「超面白かった」にはならなかった、"Mad Max: Fury Road", "Inside Out" には及ばない。もしかして、原作がない純粋オリジナル作品だったら評価は違ったかもしれない。

原作を読みながら楽しんだ感覚には、どうしても劣ってしまうのだ。見事に映像化には成功しているが、原作で読み取れる登場人物らの特徴は薄まっているし、火星での「苦難の連続」は激減している。こんな不満はどうしても残ってしまう。

いっそ、「火星に残される、そして救出」というプロットだけを残して、映画版は全く違った脚色も面白かったかもしれない。そのプロットだけでも強烈なので、もっと面白い話に広げることも出来たのでは、という疑問だ。

原作のファンは、誰もが「原作通りの映像化」を望んでいるのかな? 少なことも私は望んでいないことが本作でハッキリした。


Do the Math to Solve One Problem !!

日本公開前なので「微妙なネタバレ」だが、以下は原作にはない場面。
You do the math.
You solve one problem.

これは、私も原作を読みながら感じ取っていたメッセージだ。

「数学の普及」を唱え始めた私にとっては、大いに共感するメッセージ。「火星に一人放り出された」としても、解決する術を数学に求めることができるのだ。ましてや「地球上の問題」になんて、数学はもっと役に立つのは言わずもがな。


歴代最悪邦題の一つ

大晦日の数日前、電話で小学6年生の姪っ子と映画の話をした。

りんだ:"Inside Out" がおすすめ。
姪っ子:なにそれ?
りんだ:あ、日本語名は「インサイドヘッド」だ...
姪っ子:あぁ、それなら知ってる。「インサイドヘッド」ね。
りんだ:本当は "Inside Out" だからね。
姪っ子:どういうこと?
りんだ:日本語版が「インサイドヘッド」で、本当は"Inside Out" 。
姪っ子:意味わかんなぁい。
りんだ:日本語版は本当とは違うの..。
姪っ子:日本のとは違うの...?

"Inside Out" と「インサイトヘッド」は違う映画と誤解を与えたかもしれない。姪っ子の理解力は高いので、私の説明の仕方が悪いのだが「邦題の事情」を知らなければ、理解するのは難しいだろう。この説明の難しさは、皮肉だが、「原題とは異なる」という事実を、日本の配給会社が「懸命に隠している勝利」とも言えなくもない。結果的には ややこしくしているだけ なのだが。

2015年の「ベスト映画」は先日投稿した通りだが、「歴代最悪邦題トップ 3」に入れたいのがこの邦題。バカな邦題についてツッコむのは、アホらしくて控えていたつもりだが、さすがにこの邦題には呆れた。"Any Day Now" の邦題のヒドさにも、頭がクラクラしたが、今回のヒドさも負けていない。

ここまで間違った邦題を付ける意義は「害」でしかないことに、なぜ気付かないのだろうか? もう「故意に改悪している」としか思えないのだが...。

"The Martian" を「マーシャン」で分かりにくいなら、「火星の人」と何故しなかった。褒めるような邦題が少ない中、この「火星の人」は素晴らしい。映画の配給会社が、「火星の人」の出版元の早川書房を嫌ってるとかの理由でもあるのか? と穿った見方までしてしまう。

「もう、アホな邦題付けはやめて下さい」と誰に願うことなく呟いてみたが、虚しくなった...。

文庫版はいつの間にか新版になって、なぜか上下巻に分割。ページ数増えたのか? そして、もちろん表紙は映画版に...。なんだかなぁ、これじゃ映画のイメージが焼き付けられてしまう改悪だと思ってしまうのは俺だけか? 世の中、改悪だらけ...?

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