効率性の向上
反面、「効率性を悪化」させるものはなんだろう? いくつかあるが、個人的に一番の原因と思っているのは、今回の Freakonomics Radio のエピソード "Am I Boring You?" のテーマ だと思う。
MARKEY: He finds that it’s really not fatigue that’s the limiting factor of production. It’s boredom.
生産性を悪化させているのは「疲れ」ではないとわかった。「退屈さ」なのです。
そう「boredom 退屈」です。
歴史的な "boredom" という言葉の登場背景は興味深い。
MARKEY: The word boredom actually doesn’t even start occurring in the English language until the 18th century. It’s pretty late on the scene.
DUBNER: You’re kidding. Really?
MARKEY: No. And once it comes into the language, it kind of quickly takes off. And it comes with the rise of industrialization and also with the rise of leisure time. So there’s kind of like a burst of research at the very beginning on assembly-line workers looking at boredom. But then funding dries up and, unsurprising, so does the research.
「18 世紀まで、"boredom" という言葉は英語にはなかった」のだそうだ。18 世紀中盤から19 世紀に起こったもの、1937 年に初めて使われた言葉、つまり「産業革命」が "boredom" と直結しているのは納得できる。
工場の単純労働が「退屈」なのは明らか。
「マズローの自己実現論」に反論
左の図がマズローの唱える説、頂点に行くほど「高度な欲求」と言える。
- 自己実現の欲求(self-actualization)
- 承認の欲求(esteem)
- 社会的欲求(social needs / love and belonging)
- 安全の欲求(safety)
- 生理的欲求(physiological needs)
数年前とある資格試験の勉強で、このマズローの理論を知った。試験にも出るということで、繰り返し強調された。しかし、私はどうしてもシックリこなかった。
多くの人間が、こんな風に同じとは思えない。
という疑問だ。
余談:こんな風にイチイチ「教科書」に反抗するから、私は資格試が苦手なのかもしれない。とはいえ、マズローの理論に批判的な意見も少ないないのも事実なのだ。
組織の全員が同じ意識を共有するのは容易でないのは知っている。しかし、事業や組織や企業を大きく推進させるのは、高いモチベーションが不可欠なのも知っている。そんな「モチベーション不足」を解消するため、私が常に問うているのは
オモロイことやってるか?
「退屈」をブッ飛ばせ!
「ロボットに置換される仕事」など、ここでも何度か取り上げている話題を、ますます多く目にするようになった。世界的なとある大機関が「5年後に無くなる仕事」というレポートは、かなり具体的なもので、数多くの仕事がロボットに置換されると予想している。
半年ほど前、知人に
クルマの自動運転より先に、貨物の飛行が無人化して次に旅客機に及ぶ。そして、病院での診断の大半は、コンピュータによる判断になる。日本では特に、医療費削減、労働力不足のためロボットへの置換は当然。
というようなことを話した。知人の反応は「そんな馬鹿な...」という冷やなものだった。
先日、Google が開発したコンピュータ「AlphaGo」が囲碁のプロ棋士に勝利したニュースを聴いた時は驚いた。チェス、将棋より圧倒的に機械化は難しいとされていた囲碁のアルゴリズムだったのだ。コンピュータが勝つのはもう少し先だろう、という予想はあっさり覆された。
先の知人には、この偉業の凄さも伝わらないだろう。
囲碁は「退屈なゲーム」ではないが、「退屈」な仕事はロボットに任せるべきなのだ。退屈ではなく、本当に「オモロイ」仕事なら、機械に置き換わることないだろう。
逆説的だが「退屈は悪ではない」。退屈が、何かオモロイことを生み出す原動力になる。ロボットの台頭は「退屈の排除」の結果でもあるかもしれないのだ。

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