2016年3月17日木曜日

BN で Monty Hall 問題(複雑版)

BNMonty Hall 問題(シンプル版)」からの続き。

「複雑版」というより「拡張版」と言った方が適切。Monty Hall 問題は、これまで色々な解法を紹介したが、これが最も面白い。

以下が初期状態の BN モデル(図6.25)。
前回のモデルに加わった node

Switch or Stick:最初のドアの選択から変更するか否か。
Doors After Choice:選択後の次に選択されるドアの確率。
Win Prize:当たる確率。

注目すべきは以下の Doors After Choice 。一見複雑そうだが、そうでもない。
この程度の大きさなら、まだ目視で追って確認できる。しかし、これ以上になると、やはりソフトウェアやスクリプトに頼りたくなるよね(笑)。

以下、ゲームの流れで確率の変化を見る。
初めに回答者が Red を選択(Door Picked)して、確率が変化するのは Doors Shown EmptyDoors After Choice(左の図 6.26)。


ここでは、Doors After Choice の確率の変化の訳を見る。

回答者が Red を選択したことで、Doors After ChoiceNTP で考慮するのは、左の赤枠で囲んだ部分のみ。よって、Red = 2, Green = 1, Blue = 1marginal probabilities を求めると Red = 2/4 = 50%, Green = 1/4 = 25%, Blue = 1/4 = 25% となる。

なお、この時点では Win PrizeSwitch or Stick は五分五分で変化していない。

次に司会者が Green のドアを開けた場合の変化が左(図6.27)。

Prize Door の確率が Blue = 2/3 へと変化。
最後に Switch or StickSwitch を選択した場合が左(図6.28)。

Win Prizetrue(当たる確率)が 2/3 へ変化。以上が、少し冗長だが、BN というか Bayesian の特徴がよく分かる解法。


さて、以前にも書いたが、この「モンティホール問題」は 1990 年に大議論に発展した。つまり、当時は「選択を変更した方が良い」に納得しなかった人が大勢いたのだ。今ではこうして「科学的」に証明されている。

このことが明確に示唆しているのは

人間の直感や感覚は誤る傾向にある

「全てが誤り」とは思わないが、集計すると結果は明らかだろう。「過去の成功を過大評価する」のがその原因の一つ。人間の記憶なんて曖昧で偏っているもの。それは、良い悪いということではなく、単に

それが人間

というもの。「ロボットに置き換わるべき仕事」は多い。

BNSimpson's Paradox:問題編」に続く。

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