今度こそ、居酒屋「こいのぼり」の話題です。この写真、この店での最大のヒットとなった麦焼酎。こいつは、おそらく「麦チョコ」味の方ではない、美味しかった「久保」という麦焼酎。
でもさ、やっぱり「こいのぼり」をチョイスした経緯は書かないとね。
午後7時半、宿泊先ロビーの受付で「手ごろな飲み屋」を支持された地図を手にして待っていた XJR さん
XJR:食べものが豊富な「こいのぼり」と、酒の種類が豊富な「**」があるそうです。
りんだ:「こいのぼり」って、カープファンの店だったらどうする?
XJR:え? それは...。
りんだ:今の時期、そんな店に行って大丈夫か? XJR さんはカープファン?
XJR:そうではないです。
りんだ:俺も違うし、野球には興味ない。
XJR:私も、それほど....。でも日ハムの大谷は「日本の宝」です、大リーグへなんぞ...
とかいう会話の末、食べもの豊富に惹かれて「こいのぼり」に決定。
ツーリング途中、私が「スパ直入」のサーキット走行先の宿で堪能した「大分産巨大シイタケ」の話をしてたので、「シイタケあるかなぁ」のノリで決めた。
ホテルは別府駅近くで、居酒屋も歩いて 5 分弱。店先に来てまで、二人してメニューや店構えを眺めがらああだこうだと思案する
XJR:カープファンの様子はないみたいです。
りんだ:確かに、でも肝心なのはメニューだ。
XJR:「大分特産」とかあります...
りんだ:ところで、何が「大分特産」なんだろう?
そんなこんなで、「行ってまえ〜」という感じで突入。一応、ホテルでのビールのおかげで、冷静な判断を経た結果とは自負する。
賑わってる店内だったが、あっさり 4, 5 人は入れる個室へ案内される。あとで気づくが、この部屋は厨房に最も近い。結果的にそれが楽しい話題につながる。
生ビール二杯と、XJR さんは躊躇なく「(8 点盛りではない)6 点の刺身盛り合わせ」を注文、そして私が「焼きシイタケ」を注文。その後、「何が別府らしさか、大分らしさか」をテーマに、メニューを食い入るように観察する二人。まず目に留まったのが、
かなり高値な「サバ」(アジだったかな...?)
どんなサバ(アジだったかもしれない)なんや?
他の、鯛の刺身など一般的に高価な刺身より、圧倒的な値段。「どんな一品」なのかで、一致した意見は
魚一匹を「姿おろし」的に盛り付けられた刺身
大女将らしき「おばあさん」がシイタケを、そのすぐに、その「おばあさん」が刺身を持ってきた。
XJR さんは、高値のサバ(アジだったかも...)の料理について早速質問し始めた。その瞬間、「おばあさん」の背後に「板前風の中年の穏やかな風情のお兄さん」がいた。何故あのタイミングいたのか不明だ...。
我々の質問には、その「お兄さん」が全て軽快に答えてくれた。どうやら、この地域ならではのことらしい。詳細は「プライバシー保護」、というか「自分で行って調べろやっ」のノリで割愛する。
新鮮がアジやサバの青魚を、日々食べることができる地域に住んでいるので、やはりこの値段は疑問。そのことも、素直にお兄さんに伝えて納得して頂けた。同じ九州でも、事情は異なるのだ。不満ということじゃなく、その多様性が楽しい。
そういえば、「部屋に付属のピンポン鳴らして呼ぶ装置が、何度も鳴らしたのに誰も来ない問題」もあったが、これもお店の人に尋ねて「なんとなく解決」。真実は、「ピンポン音への反応を学んでいなかった、新人?中国人店員の勘違い」じゃないのかな?
ロックな麦焼酎
やっぱり一応書いておかないとね。
氷だけで飲む、という意味の麦焼酎ではありません
「大分産っぽい」メニューで勧められて頼んだのが「とり天」。「ここに来てまた鳥唐かよ」なのだが、やはり「とり天」は美味い、お店の人のお勧めは外せないね。そして、日本料理の深さだね(て、食い意地張ってるだけ、とも言う)。
そんな「大分産っぽい」の要求に、更に応えてくれたのが、あの「お兄さん」。普段は芋焼酎という XJR さんは、お兄さんの「大分なら麦焼酎」という主張に疑問だった(私は一応知っていた)。それでもお兄さんが、メニューにはない「クセのある麦焼酎」を二つ勧めてくれた。
私が頼んだのは「久保」(あとで確認した名前)。XJR さんのは、お兄さん曰く「**の味」がする奴。XJR さんは「**の味」発言は聞こえてなかったらしく、美味しく飲んでいた。
私の「久保」は圧倒的に美味い。あっさりした麦焼酎の概念とは全く違う。
りんだ:これ美味いですよ。(XJR さんに一口差し出す)
XJR:おぉ、凄い、これは美味い。じゃこれも。(XJR さんのを一口いただく)
りんだ:あぁ、やっぱり「麦チョコ」の味だ。
XJR:え?(自分のを飲む)あぁ、そう言われると、もう「麦チョコ」の味しかしなくなる!
人間の味覚は面白い。「麦チョコ」と教えなければ、XJR さんはその後どうなったのだろうか? ただ「麦チョコ」と知っても、風味は十分に楽しめると思う。
酒の勢いとは思わないが、二人の話題は「人生」や「仕事」のこと。全く違う職種の二人だが、向かってる先や格闘していることに大差はないように思えた。こればかりは、あまりに個人的なことなので、深くは書かないが、こんな話題を誰かと共有できていることを幸せに思いたい。
レモン or かぼす
この店やメニューへの疑問は尽きない。疑問が出るたびに「お前は調査官かよ!」のノリで、店員に問い詰めようと構える XJR さんだったが、さすがに酔いも回り「どうでもよくなった」感は否めない。
あっという間の閉店時間。これまで何度か XJR さんとツーリング先で飲んだが、こんな風に1件目で終わるのは珍しい。それほどまでに充実して楽しかったのだ。
レジで精算する際に、あの「お兄さん」もそばにいたので、焼酎の銘柄を尋ねた。「久保」ということが判明(正確には、ツーリング後に分かれて XJR さんからのメール回答「宇佐市の長洲酒造の焼酎だったと思います」を頼りに探した)。「麦チョコ」の焼酎の名称は未だ不明。
この「お兄さん」、我々がツーリング途中だと知ると「羨ましいですね」という満面の笑みを返した。誤解してるかもしれないが、このお兄さんの最初の登場の仕方が不自然だった理由は、私が Ducati のライダージャケットを着ていたからかもしれない。「遠方から来たライダー」との認識で、興味を持って我々に接してくれた可能性はある。それはそれで、とても嬉しい。誤解していたとしても、これ以上ない応対をして頂いた。約束はできないが、また別府に泊まることがあれば「こいのぼり」に行くしかない!
そして、やはり書かねばなるまい「残った疑問」。
レジで「かぼすとレモンの件はどうします?」という私の問いに、XJR さん「もう、どうでもいいでしょう」だった。
刺身、とり天、イカの一夜干しなどに付随していたのは「かぼす」。XJR さんの解説で知った「大分の特産」らしい。私の地元では馴染みがない。その汁は、かなり良い、レモンの代用かそれ以上の用途があると想像する。
ところがだ、唯一「サバ(アジかもしれない)の干物」に付随していたのは
レモン
だったのだ。この疑問を持ち出したのは、言わずもがなの XJR さん。
この居酒屋のホール周りの女性店員は、応対の仕方と名札からして、明らかに「中国人」。大学時代に、居酒屋で長期バイト(後半は厨房で調理担当)の経験がある私の推測は
レモンやかぼすのトッピングはホール周り担当
彼女らが単に間違えただけ
この疑問は面白いので放置する、ネット検索しても分かるはずもない、こんな「刹那的」な事情が楽しいのだ。
ふふ、実はね...
あぁ、この居酒屋での出来事は、なんだかか
全てがロック
「ブラ XJR さん(Midnight in 別府)」に続く。
0 件のコメント:
コメントを投稿