2021年9月25日土曜日

Never Let Me Go (2005 novel)


Never Let Me Go

著者:Kazuo Ishiguro
発行:2005年

Klara and the Sun に続いて読んだ Kazuo Ishiguro の本書、映画化されてることもあって、以前から知っていた。映画の予告編か、日本のドラマの予告かは不明だが、何となく「こんなストーリー」との認識はあった。小説を読む前は、できるだけ予備知識は持ちたくないので、「そんなストーリーの認識」を無視するように読んだ。

結果、良い意味で「戸惑い」ながら読み進められた。結局その「戸惑い」を、ほぼ最後まで抱きながら読むことになった。

その「戸惑い」とは、Kathy, Tommy, Ruth が「何者であるか」ということ。

「何者であるか」を想像できる描写はあるが、それほど多くはなく、詳細に描かれているわけでもない。何となく「もしかして彼らは**なんだろうなぁ」と考えながら読み進めた。

彼らが「何者であるか」は重要じゃないのだろう。

本書が描いているのは「記憶」「思い出」、そして「成長」という気がする。これらのキーワードは、著者の他作品(A Pale View of Hills, Klara and the Sun)に共通しているかもしれない。

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