ホワイトラビット 著者:伊坂幸太郎 発行:2020年7月1日文庫版初版 (単行本2017年9月) |
不思議な小説だが楽しい作品。
伊坂作品と分かるがストーリーだが、新たな趣向を試してるのは明らかで、今回は「気を抜いて」読むと、筋道を見失う感じ。とはいえ、序盤では展開に混乱したが、中盤以降では「こいつは実はこの人じゃないか?」と推理できるようになり、気づけばあっという間に読了。
本書で印象に残った「言葉?」:
「因幡の白兎」「レ・ミゼラブル」「ジャン・ヴァルジャン」「オリオン座」
そして "go down the rabbit hole" の「ラビットホール」。
「ラビットホール」は直接書かれていないが、本書の「日常とは異なる世界観」に入った気分は
go down the rabbit hole
という感じ。
本作から、改めて「小説にしかできない表現」「小説にしかない楽しさ」を痛感。伊坂幸太郎は「そんな楽しさ」を「素直」に、そして「娯楽性が高く表現」する作家の一人である。
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