ぼくが愛したゴウスト 著者:打海文三 発行:2005年4月25日初版 |
本書は伊坂幸太郎のエッセイで紹介されて手に取った、と思う。「と思う」と書いたのは、これまで紹介された本を何冊か読んでみたものの、イマイチなものが多く、今ではどれが「紹介された本」なのかハッキリしなくなったから。
とはいえ、本書は面白かった。なんの予備知識もなく読み始めて、途中「ああ、パラレルワールドものかぁ」となった時点では楽しんでいた。事前に「パラレルワールドもの」と言われたら、読まなかったかもしれない。現実的ではない物語を楽しめないからだ。
本書を楽しめたのは、明らかにフィクションなのだが、登場人物たちにリアリティを感じたから。フィクションは「作り話」なのだが、現実感がないと私は楽しめない。
一点、最後まで腑に落ちなかったのは、本書のタイトル。「ゴウスト」が出る箇所は次の一箇所(だと思う)。
ぼくを愛してくれたゴウストたちの思い出は、現在を生きる力を与えつづけてくれた。
ネタバレはしたくないので、この引用の登場箇所は書かない。それに、このタイトルの意図は何かしら想像はできるが、それを書くと完全にネタバレになるので書かない。
0 件のコメント:
コメントを投稿