Bullet Train 監督:David Leitch 脚本:Zak Olkewicz 原作:マリアビートル (Bullet Train) by 伊坂幸太郎 公開:2022年8月5日USA(2022年9月1日JPN) 邦題:ブレット・トレイン |
伊坂幸太郎作品で「最も好きな作品」としている「マリアビートル」(英語版も読んだ)を原作とした本作を、制作発表の時点で非常に楽しみにしていた。その後、予告版などを見ながら、原作の登場人物との違いや、異なる設定(目的地が仙台ではなく京都)などから「うまいこと脚色されてると良いなぁ」と期待した。
そして観た、一週間あいだを入れて二度観た。
一度目は「この監督のセンスは好きじゃないかも...」との疑問が拭えないながら観た。登場人物の誰一人として、原作で私が抱いたイメージとは異なる。演じてるのが「外国人」という理由ではなく、そもそものキャラクター設定が原作とは「近いようで遠い」のだ。
原作や、自分のイメージと異なることが悪いわけじゃない。むしろ良いように「脚色」してほしい。どうやったとしても、私が小説を読みながら「創り上げたイメージ」より面白くはならないからだ。
繰り返すが、つまり期待したのは「原作に触発された面白い作品」。
二度目は一度目よりも面白く感じた。理由は二つ
・英語字幕で観てるが、一度目よりも多くの台詞を聴き取れた
・原作のイメージは忘れて観た
小説だからこそ描けるもの(特に登場人物の心情)の映像化は難しい。それを期待するとガッカリするのがオチなのだ。よって「原作のイメージを忘れる」と、もっと気楽に観ることができた。更に二度目ということで、英語の台詞の多くを聴き取れたことで、登場人物をもっと楽しめた。
一度目はよっぽど「雑に」観ていたようで、二度目は多くの「気づき」があった。例えばこのシーンの直前:
原作を読んでると「あぁぁ!」となるシーン。結局、楽しんで観た本作だが、どうしても残念な点を一点挙げるとすれば、「撮影場所が日本ではない」こと。「日本っぽさ」を目指したのは分かるが、「それはちょっと違う」と気づく日本人は多いだろう。
この背景、AIも駆使して映像加工ができる現在、あまりにも「ちゃちぃなぁ」とガッカリな気分で眺めた。日本で撮影した本物の背景でないことが惜しまれる。
「動物園」のシーン、台詞や映像に「日本ではない違和感」は拭えない:
他の伊坂作品で、本作のように映像化を期待するものを考えてみた。考えながら「監督は日本人か?登場人物は日本人の方が良いのか?」の判断が最初にあるような気がした。今のところ直感では「監督は外国人、登場人物は国籍問わない」が良いと思う。
で、作品は?たくさんあり過ぎて割愛。
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