一瞬の夏(上巻) 著者:沢木耕太郎 発行:2011年10月31日31刷改版(1984年5月25日初版) |
通常、本ブログへの投稿は、下巻まですべて読んでから書くのだが、上巻を読後に記している。
面白く読んだ理由の一つは、本書が「ノンフィクション」のようであること。「ようだ」としたのは、事実関係を確かめていないから(下巻読後に確かめる)。しかし、本書では「ノンフィクション」という記述ではなく「ルポルタージュ」とある。今では聞かなくなった「ルポルタージュ」という言葉だが、Wikipedia によれば:
やはり「ノンフィクション」という感じか。「ルポルタージュ」は「現地報道」との解釈もあるようだ。
ノンフィクションやジャーナリズム的なものは私の好みで、かつ物語が「ボクシング」となれば更に興味深い。私にとって、ボクシングすることは日常で、いつも行く曜日に行けない時は、物足りなさを感じるほどにボクシングが生活の一部になっている。
そんな私だが、ボクシングの選手、ましてや歴史には詳しくない。とはいえ、モハメド・アリのことは多少の知識があったので、本書のアリについての記述は非常に興味深く読んだ。
本書の背景は、今では昔の話で「時代を感じさせる」雰囲気もあるが、「今でも変わらない」ことの方が多い。むしろ「今の時代の方が、軽薄さが増した」と言えなくはない。「どんな点が軽薄か」を具体的には挙げないが、すべてにおいて「今の時代の方が良い」とは限らないのだ。
とはいえ、「良い悪い」も結局のところ「人の好み」でしかないのだが...。
下巻が楽しみだ。
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