前作:オーデュボンの祈り、次作:陽気なギャングが地球を回す
ラッシュライフ 著者:伊坂幸太郎 文庫2009年12月25日第40刷(単項本初版:2002年7月) |
本書を初めて読んだのが2017年7月、詳細は忘れているのだが、物語の大枠の展開はうっすらと覚えていて、読みながら「あぁ、そうだったそうだった」と楽しんだ。
とはいえ、誤解していたこともある。
伊坂幸太郎作品は、登場人物や出来事が、他の作品と繋がっているのだが、本作でも「オーデュボンの祈り」のカカシや「伊藤」の話が出るし、黒澤、泥棒の「親分」、横浜の映画館爆破未遂、そしてボブディラン。他にもあるのだが、それを書くのは「ネタバレ」っぽくて嫌なので割愛。
その誤解していたこととは:
「(略)俺たちだって地球の上に乗ってるくせに、地球が回っても宇宙に飛び出していかないじゃないっすか。何か、こう引っ張る力ってのが地球の真ん中にあるんですよ。だから物が落ちる」黒澤は呆れて、肩をすくめた。「おまえはニュートンか?」若者はきょとんとして、「何ですかそれ」と言った。P.57
「え、ラッシュライフだったの?」となった。そうなった原因は映画「ポテチ」。
現在、伊坂作品は2019年作「シーソーモンスター」まで順に読んでいるが、誤解してることは他にもありそう。そして、そんな誤解は嫌なことではなく、こうやって見つけることはむしろ楽しく、これも再読の楽しみなのかもしれない。
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