陽気なギャングが地球を回す 著者:伊坂幸太郎 文庫2009年3月15日第39刷(初版:2006年2月20日) |
本作以降の作品を既に読んでいるので、伊坂幸太郎作品について「考察」してる本解説は、以前読んだ時より非常に納得できる。中でも印象的なのは:
とはいえ、先天的に「カカシが喋っても変じゃない」と認識しているかもしれない伊坂幸太郎であっても、それ(=やっぱり不自然な、あるいは超自然の存在)を自然な形で作品に定着させるには、それなりの努力が必要となる。『オーデュボンの祈り』は、完成までに二年を必要としたというが、その大半が書き直しであった。書いて、直し、直し、直し、直し、直し、直し、直したのだ。あるとき丸山健二の「七回直せ」という言葉を(明らかに後天的)学んだ彼にとっては、その直しが当然のことだったという。P.384
プレゼン向けなどで、仕事上の資料を作成の際、私もかなりの回数「直す」。さすがに「七回」は時間的に無理だが、直すことで「良くなっていってる」と実感するのは楽しい。
そして、解説で紹介されているリチャード・スタークの《悪党パーカー》シリーズを読んでみたくなった。伊坂幸太郎がファンだと公言する Lowlence Block 同様に、好きな作家になれば良いなと思う。
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