2024年3月16日土曜日

鴨川食堂

鴨川食堂

著者:柏井壽(かしわいひさし)
発行:2016年4月27日第八刷(2015年5月13日文庫初版)
単行本:2013年11月9月

NPR Fresh Air の放送 You'll savor the off-beat mysteries served up by 'The Kamogawa Food Detectives で本書のことを知った。その英訳版に興味があったが、先ずは原書である「日本語版」を読んでみることにした。

京都には「好きな面もあるが、非常に嫌いな面もある」としている私は、本書の舞台が京都ということで若干嫌な予感を持って読み始めた。冒頭の数ページで

あ、嫌いな京都かも

となり、読むのを断念しかけたが、料理人の「鴨川流(ながれ)」の、顧客への料理の説明を読んで「最後まで読むか...」となった。とはいえ、本書は

漫画のような小説

料理や京都の描写が繊細に描かれた「良い小説」なのだが、「分かりやすい漫画」を読んでる感じ。「絵がない」だけ疲れないが、「おぉ、面白い」とはならなかった。京都の雰囲気や京都弁に馴染みがあるので、かなり「京都の雰囲気」を感じながら読めたが、「毒気が無さすぎる」のが個人的な不満なのかもしれない。

勝手な想像だが、料理人の「ながれ」は、私が「なるであろう料理人」の姿に似てる。異なるのは、私が日本料理しか作らない点。そして「食」捜しなど、非現実的なことはしない。

毎日料理してるが、たまには、本書のような「手の込んだ料理」をするのも良いのかも、となった。料理は、かなり気分転換になるのだ。

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