2024年7月22日月曜日

2024夏 和歌山の夜と「走らない日」

滋賀:鞍掛峠、奈良公園:金剛力士と鹿 からの続き。

奈良公園から「下道」で第二阪和国道で和歌山へ向かった:
Google Map
しかし、第二阪和国道が思ったより良くなく、途中から高速道路を使用。
前回はJR駅近くに宿泊したが、今回は市駅近辺。

到着したのは、チェックイン予定19時の15分前、ギリギリ...。予約していた有料の駐車場は満車(後で知ったが、花火大会の影響のよう)、無料の駐輪場所を提供して貰った、先客のビッグスクーターは京都ナンバー。奈良公園から一気に走ってきたので、流石にビールが欲しくなって、チェックイン後すぐにコンビニへ。

その途中:
「酒の直販店か何か」と一瞬思ったが「あ、サカナオだ!」と。ビールを買って、飲みながらそのビルへ向かう。ビル周辺の記憶はないが、ビル側面のこの「スロープ」は鮮明に覚えている:
すっかり改装された地下で「テナント募集」の状態、この右奥に雀荘があった:
ノスタルジーに浸るタイプではないが、流石に色々と思い出してしまった。とはいえ、そんな想いをブッ飛ばしたのは、初めて見る新装された市駅:
「なんじゃこれは!」という感じ。建造物が記憶の形成にいかに大きく影響してるか思い知らされた感じだ。「ここはどこだ?」以上の戸惑い...。

花火大会のためか、市駅付近には人が多い、警備と思われる人も多い。そのためか、目当ての魚料理の店は休み(臨時で店先で営業してたのは後で気づく)。数週間前、半年ぶりにインドネシア人の元同僚と食事でトンカツ屋を探したがなかった。その記憶もあって、晩飯は駅ビルにあるトンカツ屋にした:
「和幸」のトンカツ屋では、インドネシア人とおかわりしまくったほどにガッツリ食ったが、この店では違った。まず、追加注文したエビフライは「衣の油が重い」。トンカツにいたっては「豚の油が重い」。好みの問題なのだろうが、「和幸」の美味さを改めて思い知った。

歌いまくる

その後、駅近くの「スナック」へ。カラオケがうるさかったが、他に目ぼしい店はなさそうで、空席がありそうなので入った。先客は、奥に男性三名、そして女性、その隣に男性二人、私はカウンターの最後の席。地元の人と話したくて入ったが、カラオケに夢中の彼らに加わる気はなく、ボンヤリと二時間ほど過ごす。

その間、「チーママ」らしい地元出身の20代女性(もう一人と交代でやってるそう)と会話。「サカナオ」は知らなくても看板は知ってた、新しくなった市駅のこと、今日は花火大会、和歌山弁、などなど「一人ボンヤリ」してる私に話しかけてくれた。

その後、私がトイレに行ってる間、客は私の隣の男性二人だけになった。

どんなきっかけか忘れたが、彼らのカラオケに合わせて私がハーモニカを吹くことになった。私がロック好きだと言うと、隣の男性はブルーハーツばかりを選曲。数曲しか知らないが、ブルーハーツの曲ならキーの判別は容易で、ハーモニカは合わせやすい。

私と同世代ぐらいのこの二人だが、洋楽は知らないとのこと。やっぱりそれが普通なのかぁ(泣)とはいえ、和歌山の話はそれほどしなかったが、初対面の三人(チーママ入れて四名)は妙に盛り上がる。後で知ったが、先に帰った客らの選曲(演歌や歌謡曲)が気に入らなかった模様(笑)

久しぶりに「和歌山の人」と会話して気づくのは、同じ関西でも「大阪の人」らとの違い。私個人の感想でしかないが、「和歌山の人」との会話の方が穏やかに感じる、どちらが良いという問題ではなく。記憶の和歌山弁も、直接耳にすると「あぁ、そうだったなぁ」と鮮明になる。

走らない日

宿泊先の「朝食食い放題」は楽しみだが、今回は「まぁまぁ」だった:
和歌山入りして翌日の朝。本日は龍神スカイラインを予定していたが、その前に「和歌山城」へ。これまで一度も行ったことがなかった。朝の散歩がてら向かったが、あまりの日差しの強さに、城の近くまで行って引き返した。「オートバイ乗って走ったほうが涼しいわ」と後悔。

市駅で過ごす

その後、走行ルートを考えながら宿泊先へ戻るも、妙に走る気になれない。加えて市駅に隣接する図書館が気になっていた。以前、高知で「走らないで図書館」ということをした。勝手なイメージだが、地方都市の図書館が「とても豪華」と思っている。名古屋市の図書館はしょぼいが、豊田市の図書館は豪華、とか。

この市駅隣接の図書館は想像以上に「豪華」だった。余裕でまる1日は過ごせる、ことを確認後、これも市駅に隣接の「食品売り場」へ。そこも「豪華」で、特に和歌山の特産品は見ているだけで楽しい。特に「あらかわの桃」が美味そうだったが、桃を外で食べるわけにもいかず、選んだのはこれ:
宣伝通り「みかんを飲んでる」ようだ。「じゃ、みかん食えば?」となるほど「みかん」だった。
図書館では、持参の本をしばらく読んだが、読みたかった雑誌を探した。館内の端末で、容易に目的の本の場所が分かった、こんなサービスも「豪華な図書館」では普通:
読みたかったのは、伊集院静への伊坂幸太郎の追悼文:
伊集院静の作品は読んだことないが、井上陽水の「氷の世界」の特集番組で「不条理」と評した彼の印象は強い。

みうらじゅん x 宮藤官九郎の対談も読んだ。「なぜ勉強するのか」「知らないことを恥じない世代」などの話は良かったが、何号か読むと若干飽きた。とはいえ、雑誌を買わない私にとって、こうやってノンビリ雑誌を読むのも非日常的で楽しい。

図書館自体は良いのだが、夏休みの午後ともなると、図書館には「用事はないだろ」と思われる連中が増える。次第にうるさい会話が聞こえてくるのだ。それに、エアコンの効いた場所に長時間いると調子が狂う。結局、午後3時前には図書館を出た。

酒とアロチと...

その後、駅ビル内にある「紀土」の販売所で物色。買うつもりでいたのだが、「売り方」が妙に気に入らない。簡単にいえば「おしゃれ過ぎ」なのだ。ブランド戦略なのだろうが、日本酒なら「味で勝負」してほしい。「走らない日」なので試飲したかったが断念。

そんな想いのままブラブラと宿泊先へ。そこで見つけたのが「蔵元直販所」、宿泊先のすぐ近くだった:
店内に入るも、試飲できる雰囲気はなく残念だったが、女性店員から「超辛口」ともう一本を選んでもらった:
直販店で買うと「一割引」。

その後は宿泊先で夕方まで過ごして、夜は「アロチ」へ。食事の場所は行ってから決めることにした。目的の店は他にあり、そこに行く前に入ったのがここ:
地元の人や、大学生らしき客で賑わっていた。どうでも良いのだが、大学生の男どもの日焼けが凄い。真っ白い歯並びと、焼けた肌のコントラストが凄くて「冗談」にしか見えない。確かに、和歌山入りしてから日焼けした男どもが多い気がする...。

まずは刺身:
美味いのだが、それぞれの魚の味の違いが感じられないのは気のせいか...。ガッカリなのは、ワサビが明らかに「粉ワサビ」なこと、「もさもさ」として辛味も弱い。「今でもこんなワサビがあるんだ...」と感心したほど(笑)

意外だったのが醤油、長崎でもあるような「刺身醤油」で良かった:
「浜焼き」は美味いのだが、やっぱ「浜で食べる」のが良いよな:
ハモの天ぷら、夏に食いたくなる逸品:
串揚げ、こんな風に「カリカリ」する揚げ方を知りたい:
その後、目的の店に行くも「休業」、定休日は昨日の日曜日のはずだが...。そういえば、閉まってる店が多い、昨日の花火大会の日曜日に営業したのか?

早々に諦めてアロチを後にして宿に戻った。

こうやって長々と「和歌山での日」を書いたのは、自分の中にある「和歌山への想い」へ「区切りみたいなもの」を付けたかったから。上手く説明できないが「区切り」が一番シックリくる。過去は消せないし、変えられない。「時代は変わる」を身をもって知ることは大切だ。

龍神スカイライン、南紀白浜 に続く。

PS
これ、宿のエレベーター近くの壁に...。月日の経過を嫌でも思い知らされる...。

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