Emilia Pérez 脚本:Jacques Audiard With: Thomas Bidegain, Léa Mysius, Nicolas Livecchi 監督:Jacques Audiard 公開:18 May 2024 (Cannes), 21 August 2024 (France)(2025年3月28日JPN) 邦題:エミリア・ペレス |
”Anora” 同様にアカデミー賞を見て気になった作品。特にフランスの歌手 Camille のインタビューが興味深く、ラテン音楽の魅了が十分に伝わった:
そして Best Original Song を受賞!
英語が主要語の作品ばかりを観ていることに疑問を感じでいたので、本作はその意味でも気になった。スペイン語が大半だが、英語字幕で概ね理解できたし、二度目に観た際は、意味は分からないがスペイン語が心地良く聞こえるようにもなった。本作は私の好みではない「ミュージカル」なのだが、一般的なミュージカルとは違う気がする。全編「歌ってばかりではなく」、どちらといえば「感情」を表現するために「歌」という形式を使ってる気がする。独白(モノローグ)は不自然で退屈だが、歌にすることで表現が豊かになっている。
私にとっては面白い作品で、「Emilia Pérez て実在した人を元にしたのか?」となったほどに、現実にあっても良いような話。ファンタジー的ではあるが「非現実的」とも思えなかった。
ところが、ネットの記事では意外にも批判が多いことに気づく:
メキシコでは批評家・観客の双方から酷評され、メキシコ文化の誤った表現、歌詞、ステレオタイプの使用、スペイン語の台詞について批判された。LGBTQのコメンテーターの一部も、トランスジェンダーについての描写を批判した。
以前、熱海にツーリングに行った際にオカマバーで「日本でのLGBTQの扱い」をオカマさんらと議論したのを思い出した。世界よりも「認識が低い」のは明らかで、そのためか本作に対しても疑問は抱かなかった。「娯楽作品だし良いじゃん」と思う反面、「表現の仕方て難しいな」と改めて思う。別の人との話では「日本ではLGBTQを直接扱わなくて、BLとか腐女子などで "ガス抜き" してる感じだな」と。「見て見ぬふり」「臭いものには蓋」という気がしないでもない。
I'm not here by chance.
この場面、泣きそうになった。「Emilia Pérez 的な人は現実に存在する」と信じた方が、世の中は楽しくなる気がする。
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