| Alien: Earth Created by Noah Hawley No. of seasons 1 No. of episodes 8 Release August 12, 2025 |
映画 "Alien" のファンではあるが、全部は観ていない。評価してるのは 1, 2, 4 のみ。最後に観たのは "Alien: Covenant" と思うが、「シンプルじゃない」と評価。要するに「面白くなかった」。
そんなわけで新しいテレビシリーズも「またかよぉ」とはなったが、次を読んで俄然興味が湧いた:
It is the first television series in the Alien franchise and is set two years before the events of the 1979 film Alien. Wikipedia
最初の作品の2年前の出来事(Rogue One: A Star Wars Story ぽいな...)。
西暦2124年が最初の作品の時代設定、その2年前なので今から100年後の世界。「その割には小汚い制服や、メカが古臭い、100年後にゴツゴツしたキーボードを打ってるか?」などの疑問はあるだろうが、初期作品がそうだったので仕方ない。むしろ私には好ましい。初期作品へのオマージュとも受け取れる。
もちろん1979年の「初代」より映像は洗練。非常に興味深いのは「過去、未来のフラッシュバック映像の挿入」が効果的で「上手いなぁ」となった。ちなみにエイリアンは「真っ黒」な体とは異なるがかなり良い!! この辺は「デフォルメ」として十分容認されるし、むしろ歓迎。
結果、非常に面白かった。面白すぎて全8エピソード見終わった後に、再度観たほど。二度目はストーリーの背景が分かっているので、より深く理解できて楽しめた。テレビシリーズで直ぐに繰り返して見たのはこれが初めてのこと。
多分面白い映画になることだろう。しかし、The Martian 同様に小説の出来事の多くを除かなければ、約2時間の映画にはならない。アイデアとして、Netflix などの複数シーズンに分けてドラマするのはどうだろう。十分な尺があり、なんなら、小説以上の話を加えることも可能だ。
この希望が本作で叶った感じだ(残念ながら Project hail Mary は映画化)。つまり、ドラマ化によって十分な時間があるので、物語やキャラクターの詳細が描きやすくなる。特に登場人物の詳細に踏み込むと、物語に深みが生まれる。それに "Alien" の場合、「地球外生物」もキャラクターとして追加される。
お気に入り登場「人物?」
私の一番のお気に入りはこいつ、「目玉さん」:
こういう「サブキャラクター」を登場可能にするのもドラマシリーズならでは。
発達した文明なら、誰しもが知ってる数字だ。
それが「円周率」とのこと。
ここで余計な想像だが、仮に地球外生物が存在して、奴らに「知能」があったとして「円周率の概念」は同じだろうか?宇宙を司る真理の中に「円周率の概念」が含まれてるとしても、果たして同じように「3.14」という数字で表現されるものだろうか?つまり、人間の概念とは違う「円周率」を持っている可能性はないだろうか?実はそんな邪念はどうでもよくて、この「羊さん」の反応が楽しい。小数点以下4桁目が "shit"「くそ」(笑)この「目玉さん」は宇宙船内で地球人の言葉を学習した、何なら「地球の科学」を学んだ、と想定することもできる。さらに「目玉さん」と「エリアン」の相性が楽しい、今後も期待される「キャクター」なのだ。
もちろんお気に入りは「地球外生物」だけではない、Kirsh です:
「普通の人間ぽくない」点が非常に魅力的。Aliens(エイリアン2)の Bishop(ビショップ)を彷彿させる:人間物語
タイトルが「エイリアン」なので、主人公は「地球外生物」となるのは納得するが、本来は「人間物語」であると思う(まぁ、あらゆる物語が「人間物語」とも言えるが...)。本作は、近年の「AI の台頭」を考慮してか、余計に「未来の社会と人間はどうなってる?」が問われる気がする。
本作は "hybrid" が「子ども」という前提に魅力がある。「お絵描き」してるシーン:
詩的な台詞もところどころにある。When is a machine not a machine?
この台詞、「なぞなぞ」的にも思えるし、物語の背景になってる気もする。この台詞を発した人物のシーン、手紙の端には「涙の跡」のような...
65年間の任務の8年目のこと、娘の訃報です(泣)人間なんて...
彼が言ったの「人間のふりをするのは止めなさい」と。彼は正しいと思うわ。これが人間というものなら、人間になんかなりたくない。
「彼」とは "Kirsh" のこと、彼が言うから余計に説得力がある!
次の歌詞を連想した:
ハトは広い空を飛んでいたけれど
もうあんな空を飛びたくないと
飛びたくないと言っている
『ハトが泣いてる』、井上陽水のアルバム「断絶」(『傘がない』がアルバム最後の曲)の収録曲。初めて聴いたのは小学生の高学年か中学生の頃。その当時聴いた感想は、今でも変わっていないことに驚く、当時も今も「良い曲だ、良いアルバムだ」と思ってます。
「ロボット」から「私は人間になんかに、なりたくはありません」、ハトから「こんなに空を汚しやがって、どうしてくれる!」と言われたら、かなり悲しいよなぁ(笑)
期待されるシーズン2だが、まだ正式発表はない。Rogue One: A Star Wars Story が好きな私が予想する本ドラマの結末は明らか。「そうしないと辻褄を合わせるのが難しい」から。とはいえ、その予想を裏切られる期待感もある。続編が楽しみ。
日本的描写
最後に蛇足だが、本作「妙に日本要素が多いな」となった。冒頭の音楽から「雅楽」的なサウンドが聴こえる。Alian の生みの親である Ridley Scott の作品でも、度々「日本的」な描写があるので、その繋がりがあるのかもしれない。
細かい点は割愛して二つだけ挙げる。
Kirsh が「「見猿・言わ猿・聞か猿」を解説、彼が解説するから余計に良い。ただ、「え?未来では日本文化はこうなってるのか?」と笑える脚色もある:
昔のハリウッドの「日本描写」に近くて「またかぁ」と思わなくもないが、「100年後のことだから」が理由になるのかな?私の予想では「こうはなってない」気がする。日本の様式美が数百年変わってないのがその理由。













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