| ボブ・ディランという男 著者:デイヴィッド・ドールトン 翻訳:菅野ヘッケル 発行:2013年10月16日初版 |
2018年に原書 Who Is That Man?: In Search of the Real Bob Dylan を読んでいたが、菅野ヘッケルの翻訳本ということで本書を手に取った。当時のブログには
「今の英語読解力ならソコソコ楽しめるだろう」と読み始めたのは、引越しの数日前。難しい表現はあるが、非常に楽しんで読んだ。
とあるが、本書の翻訳のようには読んでないのは間違いない。翻訳の日本語表現が100%正しいとして、このような日本語の英語表現を当時の私が理解できたとは思えない。
ただ、ブログにも日本語で要約してる次の箇所は鮮明に覚えていた:
そのステージにいた Al Kooper 曰く、ブーイングは Dylan がエレキ音楽を演ったことに向けられたものではなかった。
映画 A COMPLETE UNKNOWN の投稿にも書いたように、Bob Dylan に関する逸話には事実と異なるものが多い。Bob Dylan に関する本を多くは読んでいないが、本書はかなり事実に近い気がする。よく書かれてると思う。
ただ、不満もある。概ね Blond On Blond までの時代が詳しく描かれ、それ以降の時代は「薄い」のだ。つまり完全に「フォーク音楽を捨て去った」後のアルバムの評価が、それ以前のアルバムの評価より「薄い」気がする。 例えば「キリスト3部作」と呼ばれる作品群の評価は低い。当初は私も好きではなかったが、今では好きだ。2013年に "Shot of Love" について投稿してるが、かなり好きなアルバムだ。
まぁこれも、「Blond On Blond までの時代」があまりにも後世に残る「Bob Dylan 像」として世間にも焼き付きすぎた結果とも言えなくもない。とはいえ、著者の「Dylan 愛」は理解する。理解するが、Dylan の「奇行」を挙げたところで、「いいじゃん別に」と私は思ってします。私は「楽曲が良ければ良いじゃん」て感じなのだ。
結局のところ、「本当の Bob Dylan」なんて誰も描けないし、本人すら分かってないかもしれない。

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