2026年1月9日金曜日

あまからカルテット

あまからカルテット

著者:柚木麻子
発行:文庫版2015年7月5日第12刷(2013年11月10日初版)
柚木麻子の作品はこれで5冊目だが、著者の作品の特徴を今更ながら気づいた。(文学界、作家先生を皮肉った作品として面白い)『私にふさわしいホテル』を除いて、本作も含む4作品はずべて「女同士の友情」が中心にある。そのことに今頃になった気づいたのは、4作品がそれぞれ違う「面白い物語」だったからだろう。

「カルテット」は辞書的には:
四重奏。四重唱。また,その楽曲・楽団。クアルテット。クヮルテット。

本書は、4人の女性を中心とした5つの物語。

タイトルと表紙から想像できるように、物語には多くの食べ物や飲み物が登場する。「味覚で解決するミステリー」と呼べなくもない話が満載。

本書は、元旦早朝に実家に帰省して読み始めた。そのためか、最後の「おせちでカルテット」は印象深く読んだ。まぁまぁの料理好きの私は「おー、おせちかー、作ってみたいなー」となった。いきなり全部は作れそうにないので、年間を通じておせちの品を試していくのも良いかもしれない。

次は「解説」から:
しかしこの四人の友情は、それでも続いていく気がするのです。理由の一つは、「食の趣味が同じ」と言うこと。親子でも夫婦でも友人でも、他の相性が悪くとも、食のセンスが共通していると、その関係は長続きするもの。食べることへの熱意、すなわち生きることへの熱意を持つ四人は、これからも食べることを通じて、つながっていくのではないでしょうか。P.269

「食の趣味が同じ」なことは「相性の良さ」と同様に、人との付き合いの上で大切なことかもしれない。「美味いものでも食いにいくかー」と言ったところで、その人とは「美味いもの」の認識が違うかもしれないのだ。

とある料理評論家の言葉:

美味しいものを食べるのではなく
食べものを美味しく食べること

願わくば、誰かと一緒に「美味しく食べたい」ものです。

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