| Flow 脚本:Gints Zilbalodis, Matīss Kaža 監督:Gints Zilbalodis 公開:2024年8月29日Latvia(2025年3月14日JPN) 邦題:Flow |
今年1月から受注した開発を、約3ヶ月間かなりガッツリやった(二度ほどツーリングをキャンセルするほど)。いつにも増して Blender を使った 3D シミュレーション開発に時間と労力をかけた。特に「海の表現(Ocean Modifier 使用)」と「船の揺らし方(Driver 活用)」に多くの時間を割いた。
意図したわけではないが、その開発の検収の二日前に本作を観た。
Blender で制作された本作は「いつかは見たい」と思っていた。今回の開発では Blender 5.01(Linux で GPU でレンダリング、 CPU だと5倍はデータ作成が遅い、枚数が多いので数時間の遅延)を使ったが、それ以前の開発で使った Version 4.4.3 の起動時は、本作の映像が常に表示された:
なので起動する度に「あー、Flow 観なきゃなー」となっていた。
それに、第97回アカデミー賞の授賞式で、長編アニメ映画賞を受賞した瞬間も見ていた。受賞時のスピーチは印象深い。冒頭から "Thank you to Blender."と発している:
長編アニメ映画賞では、これまでで最もインディペンデント性の高い受賞作の一つ。その点はスピーチでも触れていた:
Wikipedia から:2012年、ジルバロディスは猫が海への恐怖を克服する短編映画『Aqua』を製作したが、この映画が『Flow』の基礎となった。ジルバロディスは2019年の映画『Away』までMayaを使用してアニメーションを制作していたが、同年、リアルタイムレンダラーEEVEEの利点からBlenderに切り替え、『Flow』のアニメーションに使用した。
これは意外だった、レンダリングは Cycles と思っていた。リアルさでいえば Cycles だから(ちなみに、Cycles は「物理シミュレーター」ではなく「物理を利用した描画エンジン」と思っている)。ただ、本作であれば EEVEE なのだろうと、納得する面もある。Cycles だとリアル過ぎて、アニメーション感が薄れる。それに場合によっては「不気味な画像」になったりもする。その点では Pixar も物理シミュレーション的な精細を導入しながらも、「アニメーション的な描画」を残していると思う。
今回の私がやった仕事で、こんな感じの「海」を Tutorial を参考にたくさん作った:
「ある程度の見た目」は作れるようになったが、同時に限界も感じた。それは概ね私の実力の無さが原因なのだが...(泣)
ただ、本作の映像から「Blender でここまで作れるのか!」と勇気と希望をもらった感じだ:
とはいえ、なんらかの強力な add-on が本作 Flow では使用されてることは、エンドクレジットからでも想像できる:
ここまで Blender の話ばかりで本作自体に触れてないが、かなり良い物語です。いつくかの解釈ができるが、人それぞれで解釈は異なるだろう。人類にとっては絶望であるかもしれないし、それでも Planet Earth は豊かに存在するという希望であるのかもしれない。







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