2026年8月10日月曜日

真夜中の太陽

真夜中の太陽

著者:米原万里
発行:2004年8月25日初版(単行本:2001年7月)
この記事が雑誌『ミセス』に投稿されたのが2000年6月号:
御用学者や御用ジャーナリスト、あるいは単に思慮の足らない大勢迎合型マスコミが広めた一見もっともらしいお題目を、少し落ち着いて見直してみよう。P.52
『膨張至上主義』の冒頭付近:
ここ数年、この独占禁止法がもしや知らないうちに廃棄されてしまったのではないかと心配になるほどに巨大企業の、しかも日本経済の根幹に関わる基幹産業部門の最大手企業の合併、買収、吸収などによる超巨大化が進んでいるからだ。P.49

四半世紀前のことだが、確かに当時の私も「御用学者や御用ジャーナリスト」「単に思慮の足らない大勢迎合型マスコミ」に「踊らされていた」かもしれない。「独占禁止法」の文脈で、当時を語る人はいなかったように思う。少なくとも、テレビを観ていた限りでは...。

「自由市場経済」「経済のグローバル化」...、そんなことが騒がれていた頃だ。悪いことではないだろうし、資本主義経済は遅かれ早かれ向かう道、という印象は当時も今もあるが、果たして、その「対処の仕方」は正しかったのだろうか?

四半世紀後の今、振り返ると当時の「愚策」が明るみになることも少なくないだろう。

悲しいことだが、本書のような「鋭い指摘」を現在の日本のマスコミがやってるとは思えない。日本のメディアから距離を置いている私だが、それでも「御用学者や御用ジャーナリスト」「単に思慮の足らない大勢迎合型マスコミ」の「匂い」はネット上から感じることができる。

あるいは、当時よりもっと「萎縮」してるかもしれない。

本書の内容から「当時と今」を眺めるのは非常に興味深い。もっと記したいところだが、最後に『幼児に英語を学ばせる愚』から。
つまり、早期英語教育は、英語ところか、母語である日本語さえも、しっかりと身につくことを妨害する要因になってしまうのである。
それに、どんな外国語も、最初の言語である母語以上に巧くなることは絶対にない。日本語が下手な日本人は、それよりもさらに下手にしか英語もフランス語も身につかない。言語中枢の基盤ができていないからだ。P.224

私と全く同じ見解です。

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